ワカメちゃんが語る、パリジェンヌ6つの真実
2016/09/08(木)
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Photo:Visual Press Agency/AFLO

3倍の給料をもらっても、日曜に働くのは「NON」

「今日の仕事は一段落、さあ帰ろう!」 周囲にまだ仕事をしている人がいても、パリジェンヌ&パリジャンは先に帰ることに何の抵抗も感じない。同僚も「私たち、まだ仕事してるのに……」という目で見ない。就業時間に帰るのは彼らの権利だから。労働時間はというと、2000年に可決された「週35時間」のルールを実にきっちりと守る。つまりはプライベートの時間や子供と過ごす時間をとても大切にしているのだ。(約束の時間にはよく遅れてくるくせに!)

2015年に経済活性の一環で、それまで休息のための日だと、(朝市や観光指定地区の例外を除いて)年5回しか営業が許可されていなかった日曜営業が緩和されることになった。年12回、観光ゾーンは毎日曜日営業していいことになって、観光客が多いデパートには「やった!」の朗報のはず。ところがところが……、「ギャルリー・ラファイエット」は2倍の日給で年12回日曜出勤を提案したものの、労働組合の答えは「ノン」。書籍、CD/DVD、情報機器の大チェーン「FNAC」に至っては3倍の日給を提案したのに、やはり「ノン」。いずれも「日曜日は家族や友達と過ごす時間だから」というのが揺るがない理由だった。
仕事を必要悪と思っている、と言ったら言い過ぎ(仕事に情熱を持っている人も多いし、失業率が高い時代。仕事があるのはありがたい)だけど、私生活や娯楽も同じくらい大切なのだ。有給休暇を使いきれない、なんていう人がいたら「大丈夫?どっか悪いんじゃない?」という顔をされてしまう。

  • 長谷川たかこ/TAKAKO HASEGAWA
    フレンチカルチャーを発信する文筆家、翻訳家。国民的アニメ『サザエさん』の作者、長谷川町子氏の姪であり、ワカメちゃん(ときにはカツオ!)のモデルとなった人物。13歳のときに出会ったパリに恋をし、移住してからはパリ在住歴約25年。主宰を務めるウェブマガジン『フレンチ・コード』では、お気に入りの映画から旅情報、子育て日記を綴るブログ『長谷川たかこのパリのふつうの生活』を更新中。著書『ワカメちゃんがパリに住み続ける理由』(KKベストセラーズ)が好評発売中。

Text:TAKAKO HASEGAWA 

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