ロンドンで対面した「マーガレット・ハウエル」のデザイナー&ファクトリー
過ごしやすく、機能的、そして美しい。英国の人気ブランド「マーガレット・ハウエル」のタイムレスなスタイルを生み出す、エドモントンのシャツ工房にエル・オンラインが潜入。2015-16秋冬ロンドンコレクション発表直後にマーガレット本人が語った、普遍的な美とファッションとは?
コレクションは人生そのもの
――今回2015-16秋冬コレクションを拝見して、タイムレスなアイテムの美しさを感じたのですが、いつまでも変わらない普遍性と時代性をどう両立させているのでしょうか?
マーガレット : コンテンポラリー(時代性)とは個人の本能的なものです。自分のフィーリングとして、今なにをもっているか。たとえば「着丈や素材で今選ぶならどれかしら?」 と考えるようなこと。いっぽうでコレクションは私のライフスタイルに深く寄り添っているものだから、私の感じる便利さや快適さを常に求めています。アクティブに働く女性として、スカートよりもトラウザーで過ごすというような便利さ。そのためには、決して安易な意味ではなくて、私のリアルなライフスタイルに適合させた形で、クラシカルで機能的なメンズクローズをウィメンズに当てはめます。こんな風に、“今の私がもっていること”と、基本的に必要としていること両方を使って、今の私が「こうしたい」と思ったことを表現しています。
私は子どもの頃、将来の職業に関して具体的に意識はしていなかったのですが、今考えてみると、どういう服を着たいと思っているか、バッグや靴も含めてどんなスタイルが好きか、ノートに書き込んでいました。そういうものが今の仕事につながっています。
――ということは、あなたのコレクションは人生そのもの?
マーガレット : 服そのものに関しては私自身だと思ってもらっていいです。ショーに関しては、(ジャーナリストなど)メディアに見てもらうためでもあって、そこにはビジネスが介入してくるから100%とは言えないとしても。でも、それも私のライフスタイルが影響していることは間違いないです。
制作過程で素材を選ぶとき、風合いや色に私が、何か懐かしさだったり、情景を思い出せるものを選びます。いわば個人的なスタンスでコレクションは構築されているというわけです。
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「マーガレット・ハウエル」ロンドン本店
日本の「野田琺瑯」など、世界中から集められたホームプロダクトを、最新のコレクションラインとともに紹介。生活に則した機能性、そしてタイムレスなスタイルを両立させる「マーガレット・ハウエル」の世界観が堪能できる。
34 WIGMORE STREET
LONDON
W1U 2RS
tel. +44 (0)20 7009 9009 -
「MHL.」 ショップ
ニューキャベンディッシュストリートに新たにオープンした最新「MHL.」ショップ。ストレージ(収納)を意識し、あえてアイテムを積み重ねてレイアウトするなど、ショップ自体にも面白さが!
22 NEW CAVENDISH STREET
LONDON
W1G 8TT
tel. +44 (0)20 7487 3803 -
マーガレット・ハウエル
デザイナー。自宅でハンドメイドの洋服からキャリアをスタート。自身のライフスタイルでもある“シンプル&ベーシック”を軸に、機能性と快適さを追求し、70年代より英国を代表するデザイナーとして一線を走り続ける。性別や年齢にとらわれないタイムレスなスタイルをアイコンとして、世界中から愛されている。
Photo : Wataru Yoneda