ゴールデン・グローブ賞出席にかかる金額 How much!?
セレブといえばブランド提供で様々なお洋服がいくらでも着られて、移動は映画会社が所有するプライベートジェットでどこへでも……。しかし「映画祭はプライスレス!」なわけがなく、女優達のドレスアップにかかっている費用は大。アワードに出席するためかかっている諸経費を「ニューヨーク・ポスト」紙が一般人にもわかりやすく試算! もし、映画祭等に招待された場合のご参考に。
【ジュエリー保険】 20,000ドル(≒約235万円)
日本でも雑誌の撮影などで使われている紛失(もしくは損壊)保険。幸いに日本は大抵治安が良いため、ブランド側がタクシーで移送して立ち会ってくれるなどの特典はあるものの、普通は移動・撮影にはガードマンを配置するもの。ゴールデン・グローブ賞などのメジャーイベントではセレブ1人が何億円、いや時には何十億円ものジュエリーを着用して歩きまわる。基本は各メゾンからのリースなのでドレスなどの“消耗品”に比べると実は実質タダなのだけれど、本来の金銭的価値や価格が服とくらべて桁違いなので、当然、安全にメゾンに返却しないと大変な事態が……。米国「フォーエバーマーク」のダイヤモンド・エキスパートのクリステン・トラスティによると「移送で使う現金輸送車並みのアーマード・トラック(装甲車)、ガードマン、そして保険はジュエリーを着用していただくのに欠かせないプロセス」と説明。しかもこのセキュリティ・システム発動はもちろん1回では済まない。まずフィッティング~返却に1回、それから本番~返却に1回で少なくとも2万ドルは必要だそう。
お値段総計:約4万3800ドル~(日本円で約514万円~)!
ドレスアップにかかる予算は大体このくらい。でも通常はこれにプラス、自宅が会場から遠い場合は会場近くのホテルへのステイ、あるいはフライト料金が必要。
ここでハッと気が付くのが、女性の負担度の高さ。女優の場合、オートクチュールドレスなど、ドレス単体で数百万円するものなどざらだけれど、男性の場合、例えサヴィルロウの老舗テーラー「ヘンリー&プール」で数回のフィッティングの後ブラックタイの正装を仕上げたとしても、グランドメゾンのオートクチュールドレスの額を下回ると思われる。男性用のオーダーメイドシューズもかなり天井知らずだけれど、女性ほどの色や数が必要なわけでもない。それに、ヘア、メイク、マニキュアなどのグルーミングも女性よりはかからない。もちろん時計等を除けば高額なジュエリーのリースも必要なし。
昨年、ハリウッドの女優たちがこぞって男女間賃金格差是正に声を上げたけれど、原因のひとつには案外この「“美しくあらねばならないこと”にかかるコストの不平等」にあったのかも?!
女優はつらいよ。
Text : Ryoko Tsukada