エディターズPICK 2014/7/28(月)
仏ファッション・キュレーターに聞く!

“私なり”の官能とクラシックなパリスタイルの真髄

「シャネル」や「イヴ・サンローラン」といったモードブランド展覧会をキュレーションし、ファッション史、ランジェリー史に関する多くの著作もある、フランスの大物キュレーター、キャサリン・オーメン宅を訪問。素敵なクラシック部屋とともに、ランジェリーとスタイルとの密接な関係を聞き出した。

ファッションとランジェリーのスペシャリストから見て、マストチェックなランジェリーブランドはどこ? ありすぎて決められないという彼女に、あえて尋ねると2つ答えが……。
 
「歴史的には『シャンテル(Chantelle)』と『オーバドゥ(Aubade)』は大事。両方ともナポレオン3世時代直後の19世紀末から存在しているの。1965年代にピルが合法化されて、1975年に妊娠中絶が合法化されると、ようやく女性は男性と平等になり、下着からセクシーさが消えた。例外的に『シャンタル トマス』が官能的な下着を作ってはいたけれど、当時の雑誌は掲載拒否。あるのはスポーツブラばかりで、官能映画『エマニュエル夫人(74)』でさえ女性の下着はシンプルな白よ。そういったことが70年代末の『オーバドゥ』のキャンペーンを見るとよくわかる」。

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Photo : Yusuke Kinaka  Coordination : Reina Shimizu

  • Profile/キャサリン・オーメン Cathreine Ormen

    ステュディオ・ベルソー(Studio Bercoit)でにてファッションデザインを学び、さらにルーブル美術学院(Ecole du Louvre)、フランス国立文化財学院(Ecole du Patrimoine)を卒業。

    卒業後は文化財保護官としてマルセイユ服飾美術館の創設、パリ装飾芸術美術館のモード&テキスタイル美術館の20世紀ファンドマネージャーを経て、キュレーター、ライター、講師としてファッション界で活躍している。

    キュレーターとして手掛けた展覧会は、シャネル・マルセイユ展示会(Chanel à Marseille)、シャネル・東京展示会(Chanel au Bunkamura de Tokyo)、イヴ・サンローラン展(Yves Saint Laurent-Exotismes)、シャンタル・トーマス展(Secrets, sous le charme de la lingerie)など。2014年7月20日~7月28日まで表参道にてフレンチランジェリー展も開催。

    ファッション史やランジェリー史、1800年代からの体型の変化に関する著書が多数ある他、百科事典など多くの書籍や定期刊行物の制作にも貢献。フランス国内の大学及び学会での講演も多数行っている。
     
    www.lingeriefrancaise.jp 

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