パリではまだまだ空の明るい、7月某日の22時。「ソニア リキエル」×「ランコム」のコラボコレクションの発表イベントが行われた。場所は「ソニア リキエル」本店も位置するサンジェルマン・デ・プレのエコール・ド・ボザール（国立美術学校）。会場エントランス前には、高名なフランス人アーティスト、アンドレが描いた目や唇、ハートや本、鉛筆のイラストレーションモチーフがそこかしこに。

ソニアでランコムでメイクアップなのに、なぜ本や鉛筆がモチーフになっているのか？というと、ここサンジェルマン・デ・プレは文学や哲学を生んだインテリジェンスなエリアだから。ソニア リキエル本店にも世界の文学作品がおよそ4万5千冊も所蔵されていて、書庫そのものがインテリアになっているさまはまさに圧巻！　知的な左岸の薫りを感じさせる。このコラボコレクションの女性像は、サンジェルマン・デ・プレのカフェで熱心に本のページをめくる、知的でいてノンシャラン、ソニアのニットを着こなしてランコムのメイクアップをまとったちょっとコケティッシュなパリジェンヌたちなのだ。

ソニア リキエル本店を模して壁一面に連なる書庫やブティックの棚のデコレーションといった設えのなか、イベントは人気の地元ミュージシャンや大物DJのステージで盛り上がった。