フランス女優へア NOW&THEN
ナチュラルでフェミニンでシック、そして自由。今も昔も私たちを惹きつけてやまない、フランス女優のヘアスタイル。海外進出した日本人アーティストの先駆者であり、70年代に渡仏して以降フランス人の髪型を定点観測してきたヘアスタイリストのMASSATO(マサト)さんが、現代と往年のフレンチビューティのヘアスタイルについて語ってくれた。
往年の大女優編 その2
元祖・無造作ヘアビューティ/アンナ・カリーナ
栗色の猫っ毛でさまざまなヘアスタイルを見せてくれるアンナ・カリーナ。女優としても、あどけない少女から悪女のような娼婦まで役柄によってさまざまな表情を見せ、日本の若い女性たちにもファンが多い。
“髪色もダークなのでナチュラルな印象があるよね。パリジェンヌ特有の“無造作なヘアスタイル”というのが一番しっくりくるのは彼女かもしれない。顔立ちが整った美人なのでどんな髪型でも似合うんだけど、前髪があるヘアスタイルのほうが大きな瞳がより際立ってきれいに見えるね。ショートにしてもマニッシュにならず、むしろフェミニンな印象に仕上がるのはアンナ・カリーナの、もって生まれたエレガントな雰囲気によるもの。このムードはなかなか真似できないよね”
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MASSATO
マサト/ヘアスタイリスト。1975年に渡仏し、フランス版『エル』を始めファッション誌や女性誌で活躍。ファッションウィークでは多くのメゾンのバックステージを手掛ける。1993年、パリ7区に最初のサロンをオープン。現在はパリで2店舗、日本国内に2店舗を構え、フランスをベースに活動の幅をさらに広げている。
オフィシャルサイト http://www.massato-paris.co.jp/
日本での所属 イプシロン http://www.ipsilon-japan.com/profile/massato/index.html
photo : Gettyimages, Aflo