2013/7/26(金)
フランス女性の“人生に欠かせないもの”とは?
結婚って何? その答えを問う前に、<あなたが理想とする人生に何が欠かせない?>と、20代後半から30代のパリジェンヌに訊くと、返ってくる答えは“打ち込める意義ある仕事”“子供”“末長く慈しみ合えるパートナー”。日本女性とさほど変わりはない。けれどそこに「結婚」の文字はない……。
「結婚するかしないかは重要じゃないわ。結婚が自分とパートナーに合う制度であれば、選択するときが来るかもしれない。状況により決めればいいことじゃないの?」と彼女たちはいう。そう、フランスのカップルには結婚以外のもう一つの選択肢、PACS/パクス(Pacte Civil Solidarité/市民連帯契約)がある。同性、異性を問わずカップルとして社会が認知し、結婚とほぼ同等の権利(税金や相続での控除他、カップルの公的な証明など)を認めた1999年以来の新しい制度だ。PACSか結婚か。あるいは、まずPACS→それがうまく行ったら結婚するか。また、子供の誕生を起点に形態を変えるカップルも少なくない。
text: Chiyo Sagae