「私の愛する写真集はこれ」ファッション業界人が選ぶ、最高の一冊とは?
2018/02/16(金)
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9/10

中山路子/「ミュベール」デザイナー

別世界へと誘うシアトリカルな世界に魅せられて

ティム・ウォーカー(1970年~)
 
「さまざまな雑誌や広告で目にするティム・ウォーカー。大げさ?というくらいにシアトリアルでドラマティック。非現実の世界に連れて行ってくれるところが好きです」
 
不思議の国のアリスとも、現代のヒエロニムス・ボスともたとえられる、英国の写真家。『I Love Pictures!』は初期の作品から、イメージを集めたスクラップブックまで、わき出る作家のイメージを堪能できる。

『I Love Pictures!』 Hatje Cantz刊

かすかにウィットが潜む濃密なモノトーン

ジャンルー・シーフ(1933~2000年)
 
「ジャンルー・シーフのモノトーンは、知的な印象。構図の面白さにも引かれます。上品で凛としながらも、ウィットが薫ります」
 
’50年代から『エル』フランス版でも活躍したフォトグラファー。広角レンズでとらえた奥行きのある背景にモデルを配した、立体的な写真で人気を博した。ポートレートも風景も、濃密なモノトーンの世界にファンが多い。

『Les indiscrètes』 Steidl刊

カルト的作家による原色のワンダーランド

ヴァルター・ファイファー(1946年~)
 
「ヴァルター・ファイファーは、とてもユニークな写真家さん。どこか奇妙で生々しく、セクシー。どきっとさせる生々しい色彩も魅力です」
 
カルト的人気を誇るスイス人の写真家。’70年代から創作を続け、2000年代に入って脚光をあびるように。自分の周りのユースカルチャーを対象にしながら、ユーモアと独自の美学が光る。

『Walter Pfeiffer』Stidel刊

photo:ASA SATO, KEITA/flame text:RYOKO KURAISHI

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