【vol.2】大統領の消された妹:アメリカのファッション史を築いたケネディ家の女たちの光と影
ジャクリーン・ケネディ・オナシス、その妹のリー・ラジウィル、ジョン・F・ケネディJrに嫁いだキャロリン・ベセット・ケネディ。ファッション・アイコンとして今もなお絶大な人気を誇り、現在も影響を与えているケネディ家の女性たち。でもその陰で人知れず存在を葬られた長女がいた……。華麗なる一族に隠された悲劇の長女、ローズマリーの人生が最新の資料に基づき1冊の本「ROSEMARY The Hidden Kennedy Daughter」として出版されたばかりの今、ケネディ家の女性たちのパワーを振りかえれば、その分だけ濃かった影の部分も見えてくるはず。2つめの物語は、大統領の義妹でジャクリーンの実妹、リー・ラジウィル。
2008年にはフランスからレジオン・ドヌール勲章を授与される。授与式は現代フランスを代表する哲学者、ベルナール・アンリ・レヴィとその妻アリエル・ドンバルの自宅で行われた。2009年にはリーのパリとマンハッタンの家が『エル・デコ』で特集され、2013年にはガーディアン紙の「50歳以上のベストドレッサー50人」にも選ばれている。また、1999年に亡くなった息子アントニーの妻、キャロル・ラジウィルがリアリティ番組「The Real Housewives of New York」の第5シーズンに出演しており、時代の目撃者としての注目度が再燃したとも言える。ジョルジオ・アルマーニ以降、ファッション業界との繋がりは現在も強く、現在はソフィア・コッポラ、マーク・ジェイコブズ、ジャンバティスタ・ヴァリなどから敬愛されている。
>>第3回 ドラマになった大統領の息子の妻、キャロリン・ベセット・ケネディの物語へ続く
Photo:GETTY IMAGES Text:Ryoko Tsukada
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(参考文献)
ローレンス・リーマー「ケネディ家の女たち」
Edward Klien 「Just Jackie : Her Private Years」
ネリー・ブライ「ケネディ家の悪夢 セックスとスキャンダルにまみれた3世代の男たち」
クリント・ヒル「ミセス・ケネディ 私だけが知る大統領夫人の素顔」