「シャネル」がスローガンを提唱! 70年代ムーブメントを社会的に再現
2014年9月30日(水)パリで行われた2015SSコレクションのトピックを総括。一週間前の9月24日(水)にNYの国連本部でエマ・ワトソンがフェミニズムについてスピーチしたばかりの時事を盛りこんだ「シャネル」に、絵画的な美しさで圧倒した「ヴァレンティノ」など、ハイライトをお届け。
毎度おなじみの会場、グランパレに今回は“シャネル大通り”を作り出した「シャネル」。「招待状に“BOULEVARD CHANEL”と記されていた通り、街並みが再現されていた会場では、壮観の街並みにオーディエンスから歓声が」とは現地取材エディターのレポート。ファーストルックから、モデルが横並びに登場、70年代の社会派ドラマのようなウォーキングにハプニングの予感。
数々のモデルが手に持っていたのは、懐かしのテープレコーダー型バッグ! 70年代を社会性から表現したコレクションを展開するのが「シャネル」らしい。ライオンのタトゥー入りの指は、カーラ・デルヴィーニュ。腕元のブレスレットも気になるアクセサリー。
モデルがそれぞれ全く違うメイクで登場するという「シャネル」の意外な展開にびっくり!というビューティチーム。「幅広い年齢層のモデルが出たり、“BE DIFFERENT”というプラカードが登場したことからも分かるように、『ひとりひとりの個性や美しさを大切にしよう』というカールからのメッセージだったのかな、と考えさせられました」
即時性たっぷりな、エマ・ワトソンのスピーチにセレブ男子も賛同している「#HeForShe」を掲げたプラカードも登場したフィナーレ。「ツイートよりツイードを!」といったメッセージもモードな演出。カール御大お気に入りモデルのカーラ・デルヴィーニュが高らかにスピーカーでシュプレヒコールを唱えて。女性が主役のランウェイを、カール・ラガーフェルドが優しく見守っている姿に心打たれる場面も。
「ヴァレンティノ」ではバックシャンなヘアスタイルも要マーク! ラフに乾かしシーソルトスプレーをかけたら、アイロンでゆるやかなウェーブをつくり“海から上がって自然乾燥した”ようなナチュラルな質感をメイク。そこに貝殻やヒトデモチーフのカチューシャをオンしたら、ロマンティックなマーメイド風ヘアの完成♡
ヨーロッパで引き続きブームのジャポニズムを、テキスタイルやヘアメイクで随所に感じさせたのは「アレキサンダー・マックイーン」。歌舞伎のようなラテックス張りのメイクと着物を思わせる柄のドレスと、ブランドらしい甲冑モチーフを組み合わせたデザインが斬新。
最後は、口笛を吹きそうな唇がコケットなリンジー・ウィクソンがキュートな「ポール&ジョー」をチェック。首元のスカーフ使いやスウェードの編み上げパンツが旬のムードたっぷり!
明日はとうとう最終日。「ルイ・ヴィトン」や「エルメス」に「ミュウミュウ」など、最後までお見逃しなく!
photo: IMAXTREE