丸くてかわいいものに弱い! ヨーロッパのおすすめアニメ
エル・エディターが私的に夢中になっているものをリアルな目線でお届けする、デイリー連載OKINI。今回は、エディターKANAKOがキュートすぎる造形に胸キュンしたヨーロッパのアニメーション映画をご紹介。
普段、アニメーション映画はジブリ作品くらいしか見ないのですが、ときどきとっても素敵なヨーロッパのアニメーションに出会うことがあります。今日は、ビジュアルを見ただけでひと目惚れしてしまったアイルランドの美しいアニメーション映画『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』をご紹介!
見てください、この丸くてかわいらしい造形を! 「ゴマちゃんか!」というアザラシも最高に萌え萌えしてしまうビジュアル。アイルランドの神話をもとにした海と妖精と、家族の絆を描く幻想的な物語。陸では人間の女性の姿をしたアザラシの妖精“セルキー”で、今は姿を消してしまった母親への思慕を抱き続ける幼い兄妹、妻を忘れられない夫である父親。そして妹シアーシャ(実は母のDNAを受け継いだ“セルキー”)の6歳の誕生日、海辺の小さな灯台に住む3人にある事件が起こります。ジブリやピクサーとも違う、宝箱を開けたようなアートな美しい絵に魅せられながら進むファンタジックな展開。でも、「僕のほうができるもん」的な兄と、言葉を発さないけれどすでに達観しているような大人な妹というどの世界にもあるような普遍的な人間関係にクスッとしながら、それを包み込む壮大な映像美に引き込まれ、見終わった後には日々の忙しさで汚れた心が清らかにリセットされる感じさえするはずです!
これってネコバス?とか、ナウシカのあのシーンみたいとか、どこかジブリの世界観も感じさせるのもそのはず、39歳のアイルランド人のトム・ムーア監督は宮崎駿監督作品を敬愛し、今回も『となりのトトロ』のような繰り返し何度も見たくなる家族の作品を目指したとのこと。
ヨーロッパならではの感性で描かれるアニメーションでもう一本、大好きなのが2003年公開の『ベルヴィル・ランデブー』。
アカデミー賞長編アニメ賞にもノミネートされた、フランスのシルヴァン・ショメ監督作品。シュールなタッチの絵が芸術的でクール! 物語は自転車選手を目指す孫と、彼を支えるお婆ちゃんの話なのですが、不穏な事件に巻き込まれて……という展開もこれまたシュールで、でも途中孫を思うお婆ちゃん心に涙する場面もあって……。こちらも一度見ると忘れられない印象深いアニメーション映画。
暑い夏が始まりましたが、たまには気分を変えて素敵なヨーロッパのアニメでリフレッシュしてみてはいかがでしょうか!
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KANAKO:カルチャー&ライフスタイル エディター。海外ドラマをパトロールするのが日々の楽しみ。Netflix、Amazon Prime Video、ケーブルテレビ、DVDとドラマ鑑賞がさらに忙しくなって床ずれを起こしそうな勢いで廃人化が進むところを、週末はフラメンコを始めてリフレッシュ! 現在はエル・ジャポン10月号の準備でパリ三昧の毎日!