仕事柄、海外の素敵なブランドと出会う機会がたくさんありますが、自分に合うもの、似合うものを追求していくと、自分の定番といえるものに日本製が多いことに驚きます。服に関しては体型によるところが大きいのですが、コスメも肌に合うのは日本製。しかも、ひとたび気に入ると10年単位で浮気しない。しそんな一筋な私が愛して止まないアイテムのひとつがこれ。ホーケンの「ハニックス シェイビィングクリーム」です。1927年に埼玉県の養蜂科学研究所で誕生し、はちみつとローヤルゼリーから作る自然派コスメを少量生産しているブランド。このクリームは名前の通りアフターシェービングにも使えますが、要は保湿クリーム。肌表面を油膜で覆うタイプとは違い、するっとクリームが肌に浸透する感覚。しっとりというよりさらっとした肌の奥がじんわり潤っているような、シルクのような感じ、これです。おばあちゃんの鏡台にありそうなパッケージも可愛いし、要冷蔵というデリケートさもお気に入りの理由。

さて、一年で最も日本の良さを実感できるのがお正月。あらゆる恒例行事のなかでも、特に好きなのが茶事です。幼い頃から三が日のお節のあとのお楽しみ。茶室の主である祖母が仕切り、京都の抹茶とお気に入りの黒糖羊羹でいただくのが定番。実際のところ正統な作法はよく知らないのですが、和室で背筋をピンと伸ばしてすましている時間が何ともいえず好きなのです。

そしてついに今年、長年行きたかった場所「伊勢神宮」にお参りしました。お正月だったため森の奥を目指してひたすら大行列。やっとの思いで内宮へたどり着くと、檜の素木で作られたお社は想像以上にシンプル。そしてスピリチュアルな何かを感じたかと言うと・・・。とはいえ、この上なく美しいこの場所へとにかく来られて良かった！ というのが正直な感想でした。かつて、「何事のおはしますかはしらねども～」と歌われたワケがわかった気がしますね。