エディターズPICK 2014/9/25(木)

ピエール・ポランに惹かれる理由とは?

映画『007/ダイヤモンドは永遠に』やドラマ「スペース・1999」を見た人なら、ピエール・ポランの作品と出会っているはず。60年前も今も世界中のクリエイティブな人々を惹きつけてやまないデザイナー、ピエール・ポランをクローズアップ!

歴史的遺産とも呼べるエリゼ宮にモダニティを吹き込んだポラン。冒険のエスプリを生涯持ち続けたデザイナーだ。写真はエリゼ宮のシガールーム。現在、ブックシェルフは「マジス」から、ソファは「リーン・ロゼ」より製品化されている。©1972 Archives Paulin, Photo P.Berdoy

空間デザイナーとしての、類いまれな才能が名作を生んだ!  

インテリアを依頼されるたびに、彼の発想をともに形にできる建築家と出会えず、自ら空間も手がけたポラン。実はルーヴル美術館からパリ区役所のホール、フランスラジオ本局のホールやクリスチャン ディオール社のアトリエなど、数々の空間を手がけている。自分をアピールするより場を優先し、光のニュアンスに気を配り、天井に特別な仕掛けを考えるなど、歴史的な重みを持つ場所に時代を超えるモダニティを吹き込んだ。
 
彼は大統領のエリゼ宮を手がけた人物としても知られている。「フランスをモダンな時代に導き、それにふさわしいデザインを打ち出してほしい」。これがポンピドゥー大統領の注文だ。唯一の条件は「工事中に音をたてないこと」。1970年に依頼を受け、エリゼ宮の応接間、ダイニングルーム、サロンを手がけた。丸みを帯びた構造、8973個ものクリスタルのチューブを採用した光る天井、壁と一体化するソファ、花びらの形をした脚のテ
ーブルなど、大胆なアイディアを形にした。

同じシガールームの一角。中近東の文化を意識した天井の造りや壁と一体化したソファが画期的。 ©1972 Archives Paulin, Photo P.Berdoy 

「アーティフォート」のフランスのショールーム。'69年。©1969 Archives Paulin

パリにある「MFI」のショップ。'69年。©1969 Archives Paulin

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Realization&Text : EKO SATO, MYRTILLE DOZE

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