
約242ヘクタールの敷地内にあるボートハウス。
Douglas Friedman
ボートハウスとレイクハウス
私が住むサンフランシスコでは、IT分野で活躍する個性的な人たちと共に仕事をすることが多い。彼らはときにアメリカン・ドリームを叶える人となるが、実際、日本式の茶室、表からは見えないパブ、ボートハウス、ポニー・エクスプレス(約200年前にあった郵便速達サービス)の停留所であったキャビンを備えるこの敷地には、映画『市民ケーン』を思わせる何かがある。

玄関まで続く橋にオークの木が影を落とす。
Douglas Friedman
ただ、なんと言ってもこの物件のハイライトは4階建てのレイクハウスだろう。ちなみにこの邸宅は、訪問客や友人たちがひっきりなしに訪れる、IT起業家&慈善活動家で、3人の子持ちのカップルのために設計されたもの。そのデザインは、カリストガにあるインディアン・スプリングスや、セントヘレナにあるホワイト・サルファー・スプリングスなどをはじめとする、北カリフォルニア屈指のヴィクトリアンリゾートからインスピレーションを得ている。そこは言うまでもなく、かつて人々が海辺でのつかの間の休息を求めて訪れていたスポットだ。
original text:INGRID ABRAMOVITCH translation:Rubicon Solutions, Inc. photo:Douglas Friedman