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写真上/同じように透明感があっても、アクリルとは違うPVCでしか作れないものを作りたかったというムホー。発色のよさを生かし「泡」をイメージした、優しい色みの14色を開発、使用している。
左下/コラボレーションのプロセスは、羊毛の種類を選ぶところから始まり、手紡ぎの撚り具合までもが熟考されている。
右下/幅広のストールは2枚の布をニードルパンチ(繊維をフェルト状にしてつなぐ手法)を用いて制作し、職人の技術をさりげなくアピール。著名な陶芸家であるボディル・マンツを母にもち、 職人に囲まれて育ったセシリエならではの手作業への愛、理解が反映された。

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繊細でチャレンジングな、4つのプロダクトが誕生

JC12「AWA」/三洋×エマニュエル・ムホー
 
展示会場でまず目に入ったのが、合成樹脂製品の加工・販売事業を手がける三洋とムホーがコラボした「AWA」(写真上)だ。とても身近なPVC素材、いわゆるビニールだが、普段は見えない断面、巻いた小口の面が美しいことに着目したムホー。0.15ミリ厚のものを五角形のハニカム構造に溶着し、さらに20センチ角のモジュールにすることで、見る角度によって印象が変わる泡の塊のような不思議な素材感が実現した。柔軟性という特性もアピールしつつ、面だと弱いPVCに溶着で強度を出すという彼女の発想を三洋も絶賛。今後さまざまな展開が考えられそうだ。
 
JC09/舞良雅子×セシリエ・マンツ
 
同じくその独特の色合い、風合いが注目されていたのが、ホームスパン作家の舞良雅子氏とセシリエ・マンツのコラボレーション(写真左下・右下)。ツイード生地のように密に織ることが多いホームスパンだが、間隔をあけて織り、デザインをミニマムにしたことで、逆に手紡ぎから生まれる表面の凹凸や微妙な色の変化が際立った。精緻な手仕事に、より洗練されたアプローチを与える。まさに、ジャパンクリエイティブの真骨頂が発揮された作品となった。

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photo : NOBUO YANO text : HIDEKO KAWACHI

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