サロンの印象を決定づける、天井の黄色と壁のモチーフ
年代物の暖炉や、天井の凝ったレリーフと呼応するかのように置かれているのは、ほとんどがパトリックとドロテのデザインした、ハイエンドで少し変わったコンテンポラリーな家具たち。一見、まったく相容れない組み合わせだが、この空間は分裂することなく見事な調和を見せる。まるで彼らが言うところの「均衡のアート」を具現化したようだ。一歩部屋へ足を踏み入れると、その絶妙なバランスが保たれた調和に、誰もが魅了されることだろう。
写真／光溢れる真っ白なサロンの天井は、一部を黄色に塗ってアクセントにしている。壁にはハンドペイントによる灰色のモチーフが躍り、きわめてユニークな印象だ。年代物の黒く壮麗な暖炉の前には、ジル＆ボワシエのデザインによるコーヒーテーブルやソファなど、コンテンポラリーな家具が置かれている。
photo : MATTHIEU SALVAING realization : ANA CARDINALE text : RYOKO KOBIKI
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Patrick Gilles（パトリック・ジル）・Dorothée Boissier（ドロテ・ボワシエ） ／
建築やインテリアデザインを手がけるカップル。デザイン学校エコール・カモンドで学び、クリスチャン・リエーグルに師事したパトリック、美術大学ESAGペニンゲンを卒業しフィリップ・スタルクに学んだドロテ。2004年から共に、ジル＆ボワシエの名で仕事を始める。主な作品にパリ、グランパレ内のレストラン「ミニパレ」、パリ、ミラノ、東京ほかのモンクレールのブティック。進行中のプロジェクトにバカラホテル＆レジデンス・ニューヨーク、マンダリンオリエンタル・マラケシュなどがある。
http://www.gillesetboissier.com
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