【前編】ヴィンテージに心躍る、夢のパーティハウス!
ミッドセンチュリー建築のマニアが優良物件を巡って競い合うロサンゼルス。ファッションデザイナーのトリーナ・タークと写真家のジョナサン・スコウ、このクリエイティブなカップルは長年待ち続けた末、ついに究極の家を手に入れた。前編では、カリフォルニアらしい明るい庭とヴィンテージがあふれるラウンジをご紹介。
この家に合わせて探したヴィンテージが個性を演出
「2002年のある日、僕がアトランタで撮影をしている間に、トリーナは不動産屋と家探しに出かけたんだ。そうしたら彼女から電話があって、『私、あなたが買いたいと思っていたところにいるみたいなんだけど』って。僕はここが売りに出てるなんて知らなかったんだよ!」
その日のうちに購入を申し入れ、めでたくこの家の3番目の主となったふたりはまず、荒れ果てた家を美しく整える作業に着手。ウッドパネルは乾いてひび割れていたし、床材は絨毯、コルク、リノリウム、木とバラバラ。そこで彼らは壁を磨き上げて、床は全室テラゾー仕上げで統一した。もちろん、オリジナルのよさはできる限り残すように注意を払いながら。そうやって家全体をきれいにした後で、ふたりは何よりも好きなこと――ヴィンテージ探しに繰り出した。
ゲストも帰りたくなくなる! 居心地抜群のラウンジ
レンガ作りの暖炉とシンプルなマントルピース、床に敷かれた'20年代のペルシャ絨毯が、落ち着いた雰囲気を醸すラグジュアリーなラウンジ。空間の中心となる淡いグレーのソファはエドワード・ウォームリーの“ガブリエル”。真鍮のベースが印象的な2脚のアームチェアは夫妻と親しく、「トリーナ・ターク」の店舗デザインも手がけたジョナサン・アドラーのもの。シートカバーにはトリーナのテキスタイルを採用、シックな空間に花を添えている。
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トリーナ・ターク&ジョナサン・スコウ(Trina Turk&Jonathan Skow)/ファッションデザイナーのトリーナ・タークと写真家のジョナサン・スコウの夫婦は1995年に「トリーナ・ターク」を設立、現在までに全米で愛されるライフスタイルブランドに成長させた。レトロ・シック・ラグジュアリーと評されるカラフルなスタイルは彼らのインテリアラインにも遺憾なく表現されている。
photos : RICHARD POWERS original text : ALISON GEE text : SHIYO YAMASHITA
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