これまで作品集「Takuji」「TIME AND PORTRAITS」「英ちゃん 弘ちゃん」などで数々の印象的なポートレートを撮影してきた若木さん。「ものが醸し出す雰囲気を感じて、作家のインスピレーションを想像しながら撮影する。実際は表面を観察するにすぎないのだけれど、そこから想像しうるものをできるだけ写真に表わせたらと思う」という今回の展覧会では、ウィリアム・エグルストンのライフルやチャールズ・ブコウスキーの墓、レイモンド・カーヴァーのタイプライター、山尾三省の集めていた石、小野哲平の大壺など、若木さんが出会ってきた静かなものたちが、被写体としてひっそりと展示されているようにも、そして写真家の目を通してひそかな物語を紡いでいるようにも見える。
　
「表面」という展覧会名から、ものの表面のテクスチャーが見えるようにB1版と大きくプリントした写真を計40点展示。2月21日（日）14時～16時には、アートディレクターであり画家の角田純さんとのトークイベントも開催予定。こちらにもぜひ足を運んでみて。