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photo : Imaxtree

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強くなれば、信頼できる相手に出会える?

「人間関係が長く続かない。自分をもって、強く、幸せそうにしていると、近くにいてくれる人がそれだけ増えると思う。でも、そうなれないので、仲が良くなると、自分のとても弱い面を、さらけだしてしまう。そんな重くてネガティブな人間とは、誰も仲良くしていたいとは思わないよね」(20代・匿名S)
 
■ひとりの時間を利用して、自分を客体化してみよう
「自分をもって、強く」というのはもともとは自分の考えではなく、誰から言われたフレーズが自らの理想にすり替わっているのではないでしょうか。本心をさらけ出せる人が一人いれば幸せなのに、“強くなければ”という思い込みで自分とのギャップに苦しんでいますね。
  
女性の脳は客体化=自分を外から眺めることが苦手です。そのため、客観的な指摘をずばりという人物に気持ちがなびいたり、一般的で表面的な通念に強い思い入れをもってしまいがち。“お前はそういうタイプじゃない”という言葉や、“こうあるべき”と書かれてある本を求めてしまうのです。
   
入ってくる情報の質が本来の自分にフィットしていないと、悩みのスパイラルに陥ります。人に言われた言葉をそのまま口にするのではなく、自分のものとして落とし込むことが大切。そこで、自分をじっくり眺めて、本当の姿と真の理想的な状態を見極めることが必要となります。ひとりでいることに不安を覚える方も多いのですが、あえてひとりの時間を利用して、自分と向き合ってほしいと思います。
   
世間では外向的で社交的な人がフォーカスされるものですが、内的思考に長けているのは才能。脳の内側に意識を向けるのが得意で、自分の内側の体の変化や気持ちの動きをつぶさに観察できるなんて素晴らしい能力です。また、そうした方は自分のバランスをとるためのマイルールや習慣があるはずで、悩むときはそれがおろそかになっていることも考えられます。窓ふき、部屋の模様変え、ネイルのケアといった、自分にとっての大切な行為や時間があるのではないでしょうか。そうしたことを思い出してみてください。無理に変わろうとして、苦しむ必要はないんです

  • 菅原洋平先生
    Yohei Sugawara/作業療法士、心理カウンセラー、睡眠改善インストラクター。ユークロニア代表。脳の働きとヒトの行為がもっとも反映されるのは精神科医療だと考え、精神科作業療法に従事。睡眠を改善し、脳とからだの力を発揮させる「スリープメソッド」を開発。誰でも簡単に実施でき、薬物療法だけに頼らずに睡眠を改善するサービスを提供する。著書『あなたの人生を変える、睡眠の法則』(自由国民社)。エル・オンライン ビューティチャンネル連載「新メディカル・ビューティ講座」も好評。
    ユークロニア http://activesleep.net/active-sleep/
    公式ブログ http://ameblo.jp/activesleep/

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