【京都連載】予約が取れない和食店によるラーメン店「River Ramen」
京都在住のライターAIが、京都で話題のお店をレポートする連載。今回はラーメン屋「River Ramen」を紹介します。

高瀬川からすぐ、静かな西木屋町通に位置する「食堂 おがわ」はカジュアルな「食堂」というスタイルを貫きながらも、高級割烹店並みの味と丁寧な接客が大人気の和食店です。予約困難のため、いつか訪れたいと思いつつ、行けていないという人も多いのではないでしょうか?
そんな「食堂 おがわ」が、昨年12月、店の斜め向かいにラーメン店をオープンしました。 魚介と鶏ベースの「kohaku」と白味噌入りの「Shiro」の2種のラーメンの二つがメインのメニューで、それぞれつけ麺も選ぶことができます。

スープをよく吸収する平打ち縮れ麺の「kohaku」¥900 税込
「kohaku」は、福島県のご当地ラーメン「喜多方ラーメン」を発展させたものだそうです。太めの平打ち縮れ麺に、魚介と鶏ベースのあっさりとした琥珀色のスープがよく絡みます。具材には、豚ばらともも肉の2種のチャーシューに、白菜、白ねぎ、かいわれがたっぷりと使われており、しっとり柔らかいチャーシューと、シャキシャキとした野菜の歯ごたえが楽しめます。

「Shiro」¥950。底部が小さく上部に重心を置いた繊細なバランスのラーメン鉢は、陶芸家の荒賀文成によるもの。デザインに「一杯のラーメンを丁寧に味わっていただきたい」という想いが込められている。
鶏と豚のスープに白味噌を加えた「Shiro」は、細めのストレート麺で、こってり深みのある味わい。トッピングには、チャーシュー、レタス、ねぎに加え、カレー風味のポテトかき揚げが使われています。このかき揚げのサクサク感と、フレッシュな野菜感、濃厚なスープのコッテリ感のバランスがナイスです。

店長の横山さん。開店直後にケガをして一時休業していたが、3月30日より営業再開。
どちらのラーメンにも共通する「タレ」が味の決め手となっているそう。「特に干ししいたけやかつお、昆布、干しえびやアゴなど、旨みの強いもので作った万能出汁(タレ)。これで塩分濃度を調整しています」と、店長の横山さん。「kohaku」も「shiro」も、スープを最後まで飲み干せる、絶妙な塩加減です。
photos : Yosuke Tanaka text : Ai Kiyabu
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River Ramen
京都府京都市下京区西木屋町通四条下ル船頭町225-3
tel. 非公開
営業時間/11:30~15:00、18:00~23:00
木曜休
https://www.facebook.com/riverramenkyoto/
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木薮 愛 ●フリーランスの編集・ライター。京都を拠点に弊誌グルメ記事をはじめ、カルチャー誌などにも幅広く寄稿。独自の文化を感じられる店が好き。