グルメハンター 2018/4/25(水)
ブレッドハンターNAOKOの粉物狙い撃ち!

最終回は京都へ! 実直に、着実に“深化”を続ける「ナカガワ小麦店」

2012年にスタートしてから早6年。「ブレッドハンター」がついに今回(vol.113!)で最終回と相成りました。ラストにご登場いただくのは、京都の人気ベーカリー!

最終回は京都へ! 実直に、着実に“深化”を続ける「ナカガワ小麦店」

パンに使う粉は、挽きたての全粒粉をはじめ、北米産有機小麦や国産小麦など。全粒粉は写真右に見えるオーストリア製の石臼を使って有機玄麦を毎日自家製粉されています。16種類のパンに対して、生地は7種類。「小手先であれこれ変化をつけたくないので、ひとつの生地から作るパンは多くても2、3種類ですね。自分がいちばん重きを置いているのが“日々の糧”としてのパン。見た目の派手さや濃くてパンチの効いた味はなくても、じんわりおいしくて、毎日飽きずに食べていただけるパンを目指しています」(中川さん)。表面的な魅力ではなく、噛むほどに魅力が伝わる、芯からおいしいパンを目指すがゆえに“粉”にこだわり、生地にこだわっているというわけです。
 
自家製粉や少数精鋭のラインナップ、対面販売など、店作り全般について中川さんが師と仰ぐのが、芦屋のドイツパン店「ベッカライ ビオブロート」の松崎 太さん。もともとファンでお店に通っていた中川さんが、オープンの1年ほど前に松崎さんとお話する機会を得て、そこからぐっと店のあり方やパンの方向性が決まったといいます。「学生の頃から会社員ではなく自分で仕事をしたいと考えていたので、松崎シェフがおひとりでパンを焼かれている点、奥様が対面式で丁寧に説明しながら販売されている点など、雰囲気や空気感、お店のあり方がすべて理想で、憧れでした。お店としてパン50:販売50ではなく、どちらも100でやっとお客さまに“伝わる”と考えています。実際に自分の店をもつに当たって、こうありたいというお手本でした」(中川さん)。

最終回は京都へ! 実直に、着実に“深化”を続ける「ナカガワ小麦店」

こちらが中川恵介さん、朋子さんご夫妻。尊敬する師のお店がごとく、中川さんがパンを焼き、奥様が中心となってご接客をされて約7年。駅から近いわけではありませんが、ひっきりなしにお客さんが訪れて“日々のパン”を購入されていく様子を目の当たりにして、師のお店で修業をしていないとしても、“心の師”から授かった教えは確実に息づいて、そこから生まれる雰囲気や佇まい、魅力は購入する側にも伝わっていくんだなとしみじみ。
 
26、7歳の頃にふと「日々の暮らしに密着した仕事がしたい」と閃いてパン職人を志し、「開業準備に当てた4年半ほどは泣けるくらいにお金が貯まらなくて、妻にもかなり苦労をかけました」と語る中川さん。オープン前に芦屋からスタッフ全員を連れて駆けつけてくださった(!)松崎シェフの「出来がよくなかったら率直に厳しいことを言うつもりできたけど、おいしい」という言葉を聞いて、夫妻で涙したといいます。ううう、ドラマですねえ(と言いながら、お話を伺うわたくしもじんわり涙目になったりして……)。
 
それでは、次のページでパンたちをご紹介いたしましょう。
 
>>焼きたてのクロワッサンが登場!

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photo & text : Naoko Monzen

  • なおこ

    NAOKO●フリーランス 編集/ライター、門前直子。大学卒業後、アシェット(現ハースト)婦人画報社に入社。『エル・ジャポン』、『エル・ガール』、「エル・オンライン」編集部を経て独立。主にファッション、フード、ライフスタイルのジャンルで活動中。セレクトショップ「ドローイングナンバーズ」ではワイン&フードのセレクトも担当。J.S.A認定ワインエキスパート取得。
    https://www.instagram.com/gkgkmgmg/

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