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写真上/海外ドラマ「アグリー・ベティ」シーズン2に本人役でカメオ出演。 写真下/衣装やヘアも派手さが絶頂だったこの時期。LAで開催されたMTVアワードに出席したこの日は、ゼブラ柄のドレスからヴィヴィッドピンクの下着を見せたりと、スタイルがブレブレ。

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【2007】 最悪の年。肝心要の夫ベッカムが左遷。しかし直後に快進撃

相変わらずグラマラス路線を貫いていたヴィクトリアが、見事“ワーストドレッサー”にも輝いた2007年。彼女がプロデュースし、サッカー選手のなかでも絶大なる影響力のあるスターとなったデビッドはレアルマドリッドをクビになる。しかも、こともあろうに移籍先はサッカー後進国、米国のロサンゼルス・ギャラクシー。トップスターとしては屈辱的な契約先だった。
 
このときも「ヴィクトリアが米国進出をしたいからけしかけた」とまたも悪妻の評を立てられてしまった。米国でも「浮気の代償に高額プレゼントを要求し、法外な金額を米リーグから巻き上げた黒幕」「ただの成金ハリウッドセレブ妻」と叩かれるなど散々。ドラマ「アグリー・ベティ」に出演した際には、「わがまま編集長すら困惑するわがままセレブ」として晒されてしまった。
 
しかし良心的なスポーツジャーナリズムによれば、この移籍劇は「レアル・マドリードが報酬をケチったため」との意見も。デビッドの肖像権を半分有し、それだけで50億円もの売り上げがありながら、彼に支払っていたのはその5分の1程度。搾取されたまま契約を延長することなど考えられず、移籍を決断せざるをえなかったそう。
 
なのに顛末はもっと残酷なものとなり、チームの会長はイングランド含めヨーロッパの複数チームが獲得に名乗りをあげていたにも拘わらず、「アメリカくらいしか手を挙げなかった」と嘘をついてまで彼を貶める始末。約300億円という法外な契約金と引き換えにしてもあまりある屈辱的なプロセスに、「ベッカムのキャリアは終わった」と囁かれ、危機的状況に陥ってしまう。
 
しかし、夫の悲劇に奮起したのか、ヴィクトリアはここからキャリアを持ち直す。まず、夫を各所で褒め称え株を下げないよう努力すると、9年ぶりに再結集したスパイス・ガールズで大奮起。新曲のタイトルは、「Headlines(Friendship Never Ends)」(邦題:永遠のヘッドライン)ではあったものの、内実はヴィクトリアありきの活動。
 
このときすでに、グループ内マウンティングに大確変が起きており、ヴィクトリアが人気投票でダントツの第1位。いちばん人気だったジェリも、歌唱力で二番手になっていたメラニー・ブラウンも迷走中。辛うじてメラニー・チズムがヨーロッパの広範囲でレコードチャートを賑わせていたくらい。歌も踊りも最低ランクだった味噌っかすが、見事に下剋上を果たした瞬間だった。
 
その証拠に世界ツアーで元人気者たちがソロ曲を発表する代わりに、ヴィクトリアはただひとりファッションショーを開催するなど、特別な扱いを受けることを許された。また、この年「マーク・ジェイコブス」の2008年春夏キャンペーンに抜擢され、ついにトップブランドの顔として羽ばたくことになるなど、復活の兆しを見せる。
 
しかし、この年に再び夫デビッドが起こしたとされる浮気事件が、後でベッカム一家に大きな打撃を与えることになる。

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photo : AFLO、GettyImages

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