【その1.Punk!】2013年秋冬ファッショントレンドをランウェイで復習
今シーズンの「パンク」は一味違う。本格的な90年代ブームにのって、ハッピーでキッチュで、かつゴージャス。遊び心いっぱいのスタイルでパンクを楽しんで。
70年代ロンドンの労働者階級の若者から生まれたパンク。男女ともに共通する、刈り上げたヘア、破れた部分から肌を露出する服、異様なメイクなど、攻撃的で扇情的なスタイル80年代に一度忘れ去られたパンク精神が、ニルヴァーナの成功とともに90年代にグランジとして復活し、その後ポップな形で一般に受け入れられていった。そんなパンクテイストが今季、本格的な90年代ブームに伴い、今年はプレッピーに、グラマラスに、ラグジュアリーにと、アレンジされてランウェイを席巻!
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パテントのレザーツーピースに、タータンチェックを異素材ミックス! ロンドンパンクをブランドらしくフェティッシュに解釈した「ヴェルサーチ」。
●バンドThee Oh Seesの曲をBGMに、ライダースジャケット着用率が高い観客で埋め尽くされた「サンローラン」は、ショーのすべてがパンク。スタッズにメタルベルトなど、反骨精神満載のデザインを「サンローラン」の伝統的シルエットを巧みに取り入れながら表現。
●日本の70年代の“スカジャン”を思わせる大胆なキルティングのジャンパーが印象的だったのは、今季から本格的に世界的表舞台にカムバックした「トム・フォード」。アジアのストリートテイストを、クチュールドレスに昇華させた今季のらしいパンクアイテム。