管沼詩乃/スタイリスト
アシスタント時代に背伸びして買った思い出の一冊
サム・ハスキンス(1926~2009年)
「サム・ハスキンスの『カウボーイ・ケイト』は、モデルの小悪魔的な魅力にノックアウト。アシスタント時代に頑張って購入しました。まだ再版が出る前で、当時の私にはかなり高嶺の花。洋服を買うのを我慢してこれにつぎ込んだという(笑)思い出の一冊です。ファッションやメイクだけでなく、冒険したグラフィックも素敵です」
無数のクリエーターに影響を与えたハスキンスの代表作。粗い粒子の写真や、ストーリー仕立ての展開がエポックメイキングだった。
アメリカの郊外に暮らす若者たちのリアルな青春
ラリー・クラーク(1943年~)
「世代的にジャストで夢中になった、ラリー・クラークの映画『キッズ』(1995)。彼の写真は、まだ何者でもない、でも挑発的な若者たちの表情が刺さります。彼らの「リアル」が痛々しいほど淡々と撮られています」。
’71年に出版したラリー初の写真集となる『Tulsa』。生まれ故郷のオクラホマの町タルサで暮らす、無軌道な若者たちの日常をとらえている。
photo:ASA SATO, KEITA/flame text:RYOKO KURAISHI
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