逆境を踏み台にスターダムへ! モード界を席巻したヴェルーシュカのおしゃれ哲学
世代を越えて憧れる、いつの時代も色褪せない往年アイコンのスタイルからおしゃれのヒントをピックアップ! 第19回目は’60年代を代表する伝説のスーパーモデル、ヴェルーシュカ・フォン・レーエンドルフ。辛い幼少期を過ごしながら、ドイツ人初のスーパーモデルとして成功し、多くのデザイナーや写真家のミューズとなった彼女の’60~’70年代のおしゃれにフォーカス。当時のトレンドにヴェルーシュカ流の個性を取り入れた洗練ミックススタイルを参考になるものばかり。
もともと伯爵家出身のお嬢様だったヴェルーシュカ。父親は100室以上もあるお屋敷に暮らす伯爵だったが、1944年にヒトラー暗殺未遂で処刑されるという悲劇に見舞われ、さらに母親はナチスによって投獄されてしまう。終戦後に、母親や兄弟とは再会したものの、その生活は悲惨だったらしく、22歳のときに一念発起しモデルになるためにニューヨークに移住。ドイツやポーランド、ロシアの血をひくヴェルーシュカの圧倒的な美しさと存在感は、たちまち多くのアーティストを魅了し、サンローランやヘルムート・ニュートンのミューズに。1966年には、ミケランジェロ・アントニオーニ監督の映画『欲望(Blow Up)』で、デヴィッド・ヘミングスに激写されるシーンが話題に(写真左)。家柄のよさと抜群のセンスを武器に当時のモード界を席巻した、彼女のプライベートルックは必見。