あなたは誰が好き? 映画の中のプリンセス
エル・エディターが私的に夢中になっているものなどをリアルな目線でお伝えする、デイリーOKINI連載。今月発売の『エル』で、「時代が求めるプリンセス」特集を担当したカルチャー担当のNAOMIが、気になる映画のプリンセスをご紹介します。
まず、『ロバと王女』(’70)のカトリーヌ・ドヌーヴ。原作はシャルル・ペロー。ジャック・ドゥミxミシェル・ルグランが手がけたミュージカルで、27歳のドヌーブの美貌と歌を堪能できます。
劇中でドヌーヴが着こなすゴージャスなドレスの数々は見どころですね。
凛々しいプリンセスとして、『エリザベス』('98)のケイト・ブランシェットははずせません。今年公開された『キャロル』で人気が再燃したケイト。舞台で鍛えた演技力を、世界中に轟かせるきっかけとなった本作。国のために愛を捨てたヴァージン・クイーンの人生を演じて、神々しいほどの存在感!
もっとも好きなプリンセスは『ルードウィヒ 神々の黄昏』('72)でエリザベートに扮するロミー・シュナイダー。ヴィスコンティの壮麗な歴史絵巻の中で、「孤高の白鳥」のようなロミーの美しさはため息もの。その眼差しからは皇后の壮絶な孤独感が伝わってきます。
・・・と、ここまで書いてきて、自分が好きな映画のプリンセスはキュートな「たぬき顔」ではなく、「きつね顔」だということが判明しました。クールで神秘的な横顔に、ロイヤルが背負う「宿命」を感じるからかもしれません。