エル・エディターのOKINI 2016/10/30(日)
エディターのOKINI by NATSUKI

世界唯一!カリブの海底に広がる水中美術館。

エル・エディターが私的に夢中になっているものを紹介する、デイリーOKINI連載。今回はお休みを見つけては旅に出ているWEBプロデューサーNATSUKIが、この秋旅したメキシコの海底に広がる美術館をご紹介。

SF映画にでも出てきそうなこの彫刻達は、メキシコ、カンクンの本島から約4km北に浮かぶ島、イスラムヘーレスの海底にあります。 その名も 『MUSA /Underwater Museum of Art (カンクン海底美術館)』 カンクンでは、珊瑚の破壊が深刻な問題になっており、この美術館は天然の珊瑚礁を保護するため、2010年に作られたものです。 彫刻の作者はメキシコ在住の英国人彫刻家ジェイソン・デカイレス・テイラー氏(Jason de Caires Taylor)。 5人の彫刻家と共に、海洋生物学者やダイビングセンターと協力しながら、街の住民をモデルに、少しずつ作品を増やし、今では約500体の彫刻作品をカリブ海の海底に展開しています。

神秘的な海底の美術館というインパクトもさることながら、それが珊瑚礁を守る事にも繋がっている この海底美術館。 ある日偶然書店で写真集を見て以来、「生きているうちにどうしても行ってみたい!この目で見たい!」と思っていたところ、メキシコシティ在住の友人が、「うちに遊びにおいでよ~」といってくれたので、はるばるメキシコへ。 カンクンで人生初のダイビングを体験してきました。

当日は朝8時にカンクンの海岸に集合。 ダイビング初体験の7名と一緒に、まず座学1時間のレクチャーを受講しました。 メキシコ人の友人と2人で参加したのですが、他の参加者も自分以外は皆メキシコ人、という少々不安な状況のなか、インストラクターはまずスペイン語(メキシコの公用語)で説明→理解のできない日本人(私のことです)のために英語で再度説明。 「初のダイビングを危険なイメージのあるメキシコでやるなんて勇敢だな!」とメキシコ人たちにツッコまれながら (メキシコ人はしばしば自国の危険なイメージを自虐的ネタにします)、プールで足ひれとエアーを装着し、潜る際の呼吸のトレーニングを行いました。そして、船でいざイスラムヘーレス近くの沖へいき、レッツダイブ!

(左2枚)Photo:courtesy of traces.co.kr

初のダイビングは、「もしここで空気がなくなったらどうしよう……」「呼吸が上手く出来なくて溺れたら、このスペイン語の出来ない日本人(私の事です)と緊急事態にスムーズにコミュニケーションをとって助けてくれるだろうか」と、最初はとても不安でしたが、海底に広がる魚やサンゴ、彫刻達のあまりの美しさに不安も徐々にうすれ、海底での美術館体験をエンジョイすることが出来たのでした。

特殊な素材で出来た彫刻には月日が経つとともに珊瑚が繁殖し、魚の住処となっている彫刻達が日々刻々と変化していくそう。 彫刻の完成はあくまでプロセスであり、それを海底に設置し、海洋生物達が彫像と共存し、そこに住処を作るなどして彫像の姿が受容していく様子も含めて一つのアートという事ですね。実際に潜ってその様子を見てみて、あらためてそのコンセプトに痺れたメキシコ滞在でした。

  • メキシコ海底美術館・ MUSA Museo Subacuático de Arte

    http://musamexico.org/

    ツアー代金 50ドル 英語・スペイン語

  • Illustration: Daichi Miura

    PROFILE: WEBプロデューサー。英国留学中にバックパック旅行に目覚め、これまで訪れた国はヨーロッパ中心に、モロッコ、アラブ、インドなど。今回のメキシコで30ヶ国を達成!今回のメキシコ旅で、泊めてもらったメキシコ人友人のファミリーやお友達と再会までに、少しでも話せるようになりたい!と、スペイン語の勉強に興味津々。

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