2016年7月8日、「ディオール」はマリア・グラツィア・キウリをアーティスティック・ディレクターに任命したと発表した。
 
ラフ・シモンズが去った後、空席となっていたディレクターの席。そこに座るデザイナー候補として、複数の人物が具体的に報道されていたものの、「ヴァレンティノ」のマリア・グラツィアが本命と見られていた。そして同ブランドから去ることが正式に発表された直後の本日、「ディオール」側からも正式に発表されるに至った。
 
「『ディオール』のメゾンの一員に加わることをとても光栄に思います。フェミニニティの表現の粋に深く根付いたメゾンのクリエーションを、初めて女性として背負うこと、それは計り知れない責任であると感じています。伝統に基づく永遠の財産は、ファッションそのものにとってインスピレーション源となり続けます。そして、私のヴィジョンをご覧になっていただけることを待ちわびております」とコメントした彼女。
 
「ディオール」ではプレタポルテ、ウィメンズアクセサリー、そしてオートクチュールのヘッドを務める。アクセサリーデザイナーとしての稀有な才能を発揮し、「ヴァレンティノ」ではアクセサリーの売り上げを全体の50％にまで伸ばした立役者であるマリア・グラツィアが「ディオール」をどう変えていくのか、注目が集まる。
 
初の発表の場は、パリで2016年9月30日に開催されるプレタポルテコレクションのランウェイ。2017春夏のコレクションで最大の話題となることは間違いない。