成熟した雰囲気が漂うモノトーンのサロン
パトリックとドロテはリノベーションするにあたり、この19世紀の建物のあらかじめ備えもつ個性に敬意を払った。改装にあたっては、建築当時からあるヴェルサイユ風寄木細工の床、天井に施されたレリーフ、そして鉛製の枠をはめたステンドグラスの窓など、ブルジョワ風のテイストがディテールまで注意深く再現され、守られている。
写真／ただならぬ存在感を放つサロンの巨大なテーブルは、このデザイナーカップルの手によって生み出された。シトロンの木と大理石が用いられ、テイストの異なった椅子に囲まれている。ニスを塗った金属製の照明を吊り下げているロープ、そしてスツールに使われたロープは、スタジオの椅子と同様クリスチャン・アストゥグヴィエイユの手によるもの。
photo : MATTHIEU SALVAING realization : ANA CARDINALE text : RYOKO KOBIKI
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Patrick Gilles（パトリック・ジル）・Dorothée Boissier（ドロテ・ボワシエ） ／
建築やインテリアデザインを手がけるカップル。デザイン学校エコール・カモンドで学び、クリスチャン・リエーグルに師事したパトリック、美術大学ESAGペニンゲンを卒業しフィリップ・スタルクに学んだドロテ。2004年から共に、ジル＆ボワシエの名で仕事を始める。主な作品にパリ、グランパレ内のレストラン「ミニパレ」、パリ、ミラノ、東京ほかのモンクレールのブティック。進行中のプロジェクトにバカラホテル＆レジデンス・ニューヨーク、マンダリンオリエンタル・マラケシュなどがある。
http://www.gillesetboissier.com
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