ヴィトラハウスで公開中! 新しいアルテックの冒険【後編】
昨年、アルテック社がヴィトラ社の傘下に加わり、大きな話題に。それにより、「ヴィトラ」と「アルテック」の特別なコラボがスタート! 第1弾として、ドイツにあるヴィトラハウスのロフトに、「アルテック」と「ヴィトラ」の家具がスタイリングされ、デザインが響き合う美しい空間がつくり上げられた。担当したのは、元英国版『エル・デコ』編集長のイルゼ・クロフォード。「フィンランド人とドイツ人のカップルの部屋」という物語のなかで、名作家具と心地よく暮らす方法を提案している。二人のアーティスティックな部屋から、インテリアのヒントをもらおう。後編では、イルゼのインタビューをお届け。
イルゼ・クロフォードに聞く、名作家具で空間をつくる醍醐味
Q. 「ヴィトラ」と「アルテック」から、スタイリングに関して要望はありましたか?
A. 彼らのリクエストは実にシンプルで挑戦的なものでした。歴史があり、インテリア界のパイオニアである「ヴィトラ」と「アルテック」。その両社の製品を、ヴィトラハウスのロフトに一緒に並べること。そこから先は自由で、コンセプトやストーリーも委ねられました。私たちのスタジオでは、イームズによる「ヴィトラ」の「ソフトパッド」「シェルサイドチェアDSR」を、数々の「アルテック」製品と合わせていたので、2つのポートフ
ォリオを交ぜて使うことには自信がありました。ここで大切なのは、「アルテック」も「ヴィトラ」も強い哲学を持っているという点。我々の使命はそれぞれの哲学を同じ俎上に載せ、意味の通るものに仕立て直すことでした。架空の人物たちの「リアルな生活」は、そのための理想的なプラットフォームとなりました。
Q. 名作家具を新鮮に見せるために、工夫したことは?
A. 「ヴィトラ」と「アルテック」の製品が特別なのは、時代を超越したものだからです。私たちはできる限り、選ぶものや空間をタイムレスなものにしようとしました。タイムレスとは快適なことです。その空間にいると、本能的に楽だと感じるものなのです。近年デザインされたものの多くには、その点が欠けているように思います。
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イルゼ・クロフォード/英国版『エル・デコ』編集長を務めた後、スタジオイルゼを設立。クリエイティブディレクターとして数々の案件に取り組む一方、デザイン・アカデミー・アイントホーフェンで2001年より教壇に立つ。最近ではストックホルムのホテル「Ett Hem」や香港のレストラン「Dudde'll s」などの内装を手がけて話題に。
Photos:FELIX ODELL Text:SHIYO YAMASHITA
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問い合わせ先/アルテック ジャパン tel. 03-6427-7468
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http://www.ozeki-lantern.co.jp/hhstyle.com 青山本店 tel. 03-5772-1112
http://www.hhstyle.com/ハーマンミラージャパン tel. 03-3201-1830
http://www.hermanmiller.co.jp/※ヴィトラがヨーロッパにおける販売権を持つ製品のなかに、日本ではハーマンミラージャパンより販売されている製品、またオゼキ社製のものがあり、この特集内では国内での販売元を記載しています。
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