2012/10/11(木)
「泣かないで。何だか変ね、私のほうが年上みたい」
「泣かないで。何だか変ね、私のほうが年上みたい」/『エレジー』
愛の駆け引きはいつだって難しい。どんなにお互いが愛し合っていたとしても、年の差が30歳ともなれば、世間の目が気になる、相手の家族に認めてもらえるか気になる、それは当たり前のこと。女は経験豊富な知識と大人の恋愛をさせてくれる大学教授デヴィッド(ベン・キングズレー)に惹かれ、男はみずみずしく美しい芸術品のような学生コンスエラ(ペネロペ・クルス)の肉体に溺れていく。こんなにも自分を求めてくれる人は他にいないと分かっていながらも、30歳の年の差はデヴィッドを不安にさせ、そんな彼の駆け引きにコンスエラは終止符を打とうとする。デヴィッドが「こんなに美しい乳房は初めてだ」と言うペネロペの胸がたまらなくセクシー。
女子的シネマ名言は「泣かないで。何だか変ね、私のほうが年上みたい」。コンスエラが久々にデヴィッドのもとを訪れて、ある告白をしたときの言葉。本当に泣きたいのは彼女の方なのに、彼を抱きしめる姿が切ない。
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『エレジー』(Elegy)
2007年
監督/イザベル・コイシェ
出演/ペネロペ・クルス、ベン・キングズレー、デニス・ホッパー
text : Rie Shintani