1958年8月29日に10人兄姉の六男として生まれ、50歳という若さで2010年6月25日に亡くなったミュージシャン。“キング・オブ・ポップ”と称され、ギネス・ワールド・レコーズでは「人類史上最も成功したエンターテイナー」として認定されている。1966年に4人の兄達と「ジャクソン5」を結成。'71年にソロデビュー。クインシー・ジョーンズをプロデューサーに迎えて発表したアルバム「オフ・ザ・ウォール（Off The Wall）」（'79）が爆発的なヒットとなる。その後も“ムーンウォーク”が社会現象となった「ビリー・ジーン（Billie Jean）」や「今夜はビート・イット（Beat It）」'83）などミュージック・ビデオの概念を変える作品を次々に発表し、「スリラー（Thriller）」（'83）はアルバムの売り上げの世界記録を更新した。この記録的ヒットの後、家族を巻き込んだ金銭的トラブル、音楽的方向性の分裂などが重なりマイケルは「ザ・ジャクソンズ」を脱退。'85年いはチャリティ・プロジェクト“USA フォー・アフリカ”に参加し、有名ミュージシャンたちと「ウィ・アー・ザ・ワールド（We Are The World）」を手がける。また、ポール・マッカートニーとのデュエットや、「バッド（BAD）」（'87）も大ヒット。自ら製作・出演した『ムーンウォーカー（Moonwalker）』（'88）など映画界にも進出。'90年代もヒット曲を生み出すが、整形や広大な敷地の豪邸“ネバーランド”、少年への性的虐待疑惑、リサ・マリー・プレスリーやデビー・ロウとの結婚離婚など、プライベートのゴシップでも注目を集めるように。なお、デビー・ロウとの間には長男プリンスと長女パリスがおり、2002年にはさらに代理母により次男プリンス2世が誕生した。2000年以降は音楽活動が少なくなるが、リリースするアルバムは世界中でヒット。'09年3月に“生涯最後の公演”をロンドンで行うことを発表し、「THIS IS IT」のタイトルで50回に渡る公演が行われる予定だったが、リハーサル期間中の'09年6月25日に逝去。実現しなかったコンサートのリハーサル映像を収めたドキュメンタリー映画『マイケル・ジャクソン THIS IS IT』およびそのサウンドトラックも、全世界で好評を博した。