モード界も認める演技派デイン・デハーンが選ぶ今年のベスト映画
読者が選ぶ今年のNo.1映画「ELLEシネマ大賞」。年末の投票に先駆けて、続々と著名人や映画関係者から寄せられた私的ベストを公開中! 「プラダ」のキャンペーンでも存在感を発揮した、デイン・デハーンも参戦。伝説の俳優ジェームズ・ディーンを演じた『ディーン、君がいた瞬間』(12月19日公開)の見どころとともに、映画好きならではの今年No.1映画の推薦コメントが熱い!
憧れたジェームズ・ディーンを演じる恐怖
——あなたは以前からジェームズ・ディーンの大ファンで、誕生日が2日しか違わないそうですね。
「そう、僕が2月6日で、彼が8日。信じられないよね(笑)。学生のとき、初めて彼の映画を観て以来、彼は僕の大好きな俳優だ。俳優として新しい在り方を提示した。それに彼の作品は若い観客に向けられたものだったから、僕にとって大きなインスピレーションになっている」
——そんな人物を演じることに、恐れはありませんでしたか。
「もちろんあったよ。じつはこの役を引き受ける前に3回断っている。でもその後アントン(・コービン監督)が連絡してきて、彼と話をした。それでも躊躇していたんだけど、プロデューサーから、これはディーンの半生を描く伝記映画ではなく、いかに無名の人間がアイコンになり得るかを描くものだと説明されて、それは面白い視点だと思ったら視野が開けた。それで悟ったんだ。僕のそれまでの抵抗は、ただ自分の恐怖に基づいているのだと。自分はチャレンジングな役を望んでいると言いながら、いざそれがきたら逃げようとしていた。ラッキーなことに、みんなが辛抱強く僕に興味をもち続けてくれていたから、この役を演じることができた」
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『ディーン、君がいた瞬間(とき)』
たった3本の出演作でハリウッド映画史に燦然と輝く栄光を残し、24歳で非業の死を遂げたジェームズ・ディーン。同じく最年少で『LIFE』が主宰する写真コンテンストで優勝し、新進気鋭の写真家となっていたデニス・ストックが、世界に名だたる報道写真家となるきっかけとなった、ジェームズ・ディーンのドキュメント撮影の日々を描いた本作。今もなお語り継がれる伝説のフォトストーリーを生み出す旅のなかで、ジェームズの死の直前、ふたりの天才が惹かれ合いぶつかり合った真実の物語。2015年12月19日より公開。監督:アントン・コービン『コントロール』
出演:デイン・デハーン、ロバート・パティンソン、ジョエル・エドガートン、ベン・キングズレー、アレッサンドラ・マストロナルディ
http://dean.gaga.ne.jp/
Text: Kuriko Sato