不倫当選、夫妻W拘留、復縁デート……。作家・鈴木涼美が斬る「女の事件簿2017」
2017/12/29(金)
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2014年5月8日、「第7回 ベストマザー賞」を受賞したときの小倉優子さん。

事件ファイル4

別れたあとの醜態なら歓迎!? 離婚で魅力が倍増したゆうこりん

ラブラブな印象が強かったゆうこりんこと小倉優子さん夫婦の離婚は、「夫が異様な遊び人」「束縛しすぎたゆうこりんが悪い」「あんな可愛い妻がいても不倫?」などいろいろな意見や憶測が飛び交いました。ただ、女性としては、自分の事務所の後輩と不倫をしていた、という状況はさすがに寒気がします。そして、キャバクラなどでやや愚痴交じりに妻の悪口を言っていたというのも不名誉極まりない。

正直、経済力のある女性で、自分が惨めになるような関係であれば、結婚しているとは言え、関係を清算するのは間違ってはいない気がします。離婚について自分の口から話すことができ、女性としてもまだまだ十分に魅力的なゆうこりんは、今や全く惨めではありませんが、元夫の方は未だに女遊びをしているとか、不倫相手と続行中、などの報道が続き、結構な不名誉っぷりを晒しています。

別れたとは言え、かつて自分の家族だった人が、あまりに醜態を晒していたら、傷ついたり気になったりはするはずです。どんどん明るみに出る元彼のクズっぷりは、「え、あんな男と付き合っていたの……」とその不名誉が自分に飛び火することすらあります。

ただ、現在のゆうこりんの清々しさを見ると、もはや元夫がどんなチンケな女性関係を続けようと、動じない潔さを感じます。正直、自分の生活や新しい出会いに気を配りながら過去の夫のことまで気にしていたら、現代の忙しい女性は身が持ちません。元夫がおかしな行動をする、ということは、「別れて良かった」ということですし、おかしな行動をとってしまうくらい、自分を失ったことが大きなダメージだった、ということでもある、と捉え直し、気にせず前に進んだ方が賢明でしょう。

Text: Suzumi Suzuki Photo: Getty Images, Aflo

  • 鈴木涼美/社会学者、作家。1983年東京都生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒。東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。記者として在籍した日本経済新聞社を退社後、執筆業を中心に活動。著書に『身体を売ったらサヨウナラ 夜のオネエサンの愛と幸福論』(幻冬舎)や『「AV女優」の社会学 なぜ彼女たちは饒舌に自らを語るのか』(青土社)、『愛と子宮に花束を』(幻冬舎)、『おじさんメモリアル』(扶桑社)など。最新の著書は今を生きる女性のお金の使い道や稼ぎ方について評した『オンナの値段』(講談社)。
    Twitter:@Suzumixxx
    http://lineblog.me/suzukisuzumi/

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