特集 2015/2/3(火)
Oscar Talk Battle 2015

ブルボンヌ&よしひろまさみちの、オスカーぶった斬り対談!

現地時間2月22日(日)に授賞式が迫った第87回アカデミー賞。映画と女優に一家言ありの女装パフォーマー・ブルボンヌさんと、映画ライターのよしひろまさみちさんが、今年のオスカーをぶった斬り!

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ジュリアン・ムーア photo : Getty Images

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ジュリアン・ムーアが好感度大の理由

B:主演女優賞はどうなの?
 
Y:もうジュリアン・ムーアで決まり。間違いないでしょう。
 
B:ジュリアンさんなんて、ノミネート5回目でしょ。それこそ、ここであげなきゃってなるんじゃないの。みるみるうちに老婆みたいな顔になってるじゃない。もともとババア顔だなと思ってたんだけど。
 
Y:ジュリアンは好感度が高いのよ。いい人なのと、あとフェイスリフトしないところよ。手を入れてないんだもの。
 
B:なんだか年末の某歌番組のS子とA菜の真逆ぶりを思い出すわ。A菜の「みなさん低気圧、あたしは低血圧……」みたいな。顔だけはパンパンで声が出なくなってるS子を見たら、口角下がってる姿をさらして、何言ってるんだかわかんないA菜を応援したくなるわよね~。
 
Y:そうそう。作られすぎてるとちょっと、ってなるわよね。
 
B:だからアタシは自然体のジュリアンさんは大好きよ。
 
Y:キャメロン・ディアスとかも昔、サーフィンやってたからけっこうシミシワがあるんだけど、「昔の日焼けが出るのよ~」とか言ってたわ。最近はパーティなんかも行ってないし、ナチュラルな生活してるらしいわ。
 
B:そういう人たち、いいわよね。
 
Y:今年みたいに作品が全部弱いと、演技がよければ光るのよ。ジュリアンは『アリスのままで』っていう映画で記憶をなくしていく若年性アルツハイマーの役なんだけど、記憶が消えていく演技って評価されやすいし。
 
B:『私の頭の中の消しゴム』みたいな映画なのね。そりゃ演技力出しやすいわよ~。
 
Y:ケン・ワタナビと樋口可南子さんの『明日の記憶』的な(笑)。その他の候補、リース・ウィザースプーンは過去にオスカー獲ってるし、『Wild(原題)』っていう映画はリースが田舎のほうにバックパック背負って自分探しに行く話で、面白くて共感しやすい話なんだけど、作品が弱いのよね。マリオン・コティヤールとフェリシティ・ジョーンズは当て馬ね。マリオンはアカデミー会員がみんな好きなのよ。だって彼女の『サンドラの週末』ってアメリカでは超小規模公開。「本当に観たの?」って感じで大騒ぎよ。あと好かれてるっていったら、メリル・ストリープだってそうじゃない。『イントゥ・ザ・ウッズ』で魔女を演じてるんだけど、ビジュアルは『呪怨』の伽椰子状態よ。
 
B:メリルは助演女優賞でノミネートされてるのよね。でも今年のノミネート作品を見ると、一般的に日本でも話題になりそうなのって、そのメリルが『呪怨』状態の『イントゥ・ザ・ウッズ』ぐらいじゃないの。
 
Y:映画の公開規模でいってもメジャーなのはこれだけかもね。いい映画よ。最近のディズニーらしく、王子様はバカな生き物、女は自分で生きていきましょっていう話。

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  • photo : Takaaki Miura

    ブルボンヌ(写真右)/女装パフォーマー・ライター。切れ味鋭い独特の語り口で、『オレンジページ』『シティリビング』『ケトル』などで連載中。NHKラジオ第1『午後のまりやーじゅ』木曜パーソナリティーを担当するほか、Eテレ『ハートネットTV』、NHK総合『週刊ニュース深読み』『探検バクモン “性”をめぐる大冒険』などに出演。新宿2丁目のMIXバー「Campy! bar」プロデュースも手掛ける。
     
    よしひろまさみち(写真左)/映画ライター。「エル・オンライン」『エル・ジャポン』をはじめ『Sweet』『SPA!』など多数の雑誌で執筆。日テレ系『スッキリ!!』で月一度のおすすめ映画紹介のほか、テレビ、ラジオなどにも出演。

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