特集 2017/7/26(水)
早耳調査隊がゆく

モデルの副業が変わった~社会の裏方に回るトップモデルたち~

モデルたちのゴールが女優やテレビホストだった時代は終わり、さらに言えばファッションやコスメブランドを立ち上げることももはやアウト・オブ・トレンド。今もっともクールなモデルの“副業”は、まったく違う方向にシフトしている。そんな“新しいモデルのあがり”から見えてくるものは?

Photo: Getty Images

モデルキャリアも副業も、世界でもっとも注目されている女性といえばカーリー・クロス。
 
同じくモデルでブッシュ家の娘、ローレン・ブッシュ・ローレンが創設した飢餓撲滅を目的とした「FEED」プロジェクトでクッキーをつくっていたかと思ったら、次に注力したのはスカラーシップ。なんと、女性がマイノリティであるテクノロジー業界における男女比のゆがみを改善するという壮大な野望を実行に移し始めている。

Kode with Klossy」HPより

カーリーは現在、自らも大学でコーディングを勉強中。世界でもっとも忙しいモデルとして本業をこなしながら勉学に勤しむ傍ら、テック界における女性リーダー育成ための教育奨学金プロジェクト「Kode with Klossy」を創設し、ワークショップも開催。メンターとして少女たちと直接触れ合い、HPは微笑ましいシーンで溢れているけれど、ただ交流シーンを掲載しているだけに終わらない。各SNSのシェアボタンが常時表示され、拡散しやすい施策もしっかり。コミットしやすく、エンゲージメントも高める仕組みに気を遣っている。
 
モデル、メンター、そして起業家として“3足のわらじ”を履くカーリーは、まさにどんな人が見ても素敵だと思える、理想的なキャリアを築いている真っ最中といったところ。

Photo: Getty Images

次に挙げられるのはカナダ人モデル、ステイシー・マッケンジー。彼女はテレビホストとしても有名だけれど、それは彼女が本当にやりたいことを実現させるツールにしか過ぎない。彼女が長年は携わっているのは、人種差別に遭ったり、とりわけいじめられた経験のある少女たちに、自己肯定感を取り戻させるワークショップ「ウォーク・ディス・ウェイ」。これを12年も前から北米からアジアまで世界中で開催しているのだから、今やこちらが本業といっても言い過ぎではなさそう。
 
「ウォーク・ディス・ウェイ」では、第一線で活躍する女性たちがファッション企業で働く意欲のある少女たちを指導する。この地道な教育訓練が目指のは、業界をよりダイバーシティに富ませ、女性の肯定感の増進だ。

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