ディカプリオだけじゃない! 「アカデミー賞あげるよあげるよ詐欺被害者の会」
来る現地時間2016年2月28日(日)に開催される米国アカデミー賞=オスカー。とりわけ注目されるのが、5度目のノミネートとなったレオナルド・ディカプリオの受賞。何度もノミネートされるのにちっとも受賞できない……。その手から何度もオスカー像がすり抜けていった不運なスターたちを総覧。
会員番号No.6
デボラ・カー すり抜けオスカー:6体+受賞無し+アカデミー名誉賞受賞
英国人名女優のひとり、デボラ・カー。彼女、長年ノミネートされ続け、落ち続け、ついに「こりゃアカン」とでも思ったのかアカデミー協会が名誉賞という、いわば“お疲れさまでした&数々の事情であのとき賞差し上げませんでごめんなさい賞”を受賞したひとり。
1950年『Edward, My Son.(原題)』主演女優賞ノミネート
1954年『地上(ここ)より永遠に』主演女優賞ノミネート(作品賞は受賞)
1957年『王様と私』主演女優賞ノミネート(ゴールデングローブ賞受賞、王様役のユル・ブリンナーはアカデミー賞主演男優賞受賞)
1958年『白い砂』主演女優賞ノミネート
1959年『旅路』主演女優賞ノミネート
1961年『サンダウナーズ』主演女優賞ノミネート
落ちに落ち続けた1994年、73歳の時にアカデミー名誉賞を受賞。
自身は受賞しなくても、例えば彼女以外ほぼ全部門受賞した『地上より永遠に』など、「他の人を勝たせるのが上手い」という製作側に取っては何ともありがたい存在のデボラ。グレアム・グリーンの小説『情事の終り』最初の映画化作品でヒロイン、サラ・マイルズを演じ、1999年にリメイクされた『ことの終わり』で、やはりサラ・マイルズを演じたジュリアン・ムーアは主演女優賞にノミネート。ジュリアンはご存じ昨年のオスカー受賞者。そうです、こういうタイミングでほんとは受賞すべきなんだと思うんです……。
Text : Ryoko Tsukada