現代人のためのヒューマンドラマ
現代が抱える社会の闇をドラマを通して考える
カルチャー エディターのKanakoが推薦
「フリーバッグ」
アラサー主人公は下ネタばかり、カフェを営んでいるようだけどなんだか暇そう。男と寝ることしか考えていない!?など、最初は主人公に面食らって共感できない!と思ってしまう人はいるはず。しかし、そこでやめてはいけません! 思いどおりにいかない毎日が現実だけど、生きていくしかない、悲しみや孤独に直面しそうになったら、くじけないために道化を演じるしかない。人生に行き詰った彼女が1ミリでも前に進むために、不器用ながらもがんばる姿、悲しみを受け入れようとする姿にいつしか涙が……。
【ポイント】
イギリスらしいシニカルなジョーク満載。現代社会の女性の孤独を上手く描いているので、最後には他人事ではないカタルシスを感じるはず。
【こんなタイプにおすすめ】
アラサーの人、たまに自分がピエロに思えてくる人、ひとり好きの寂しがり屋の人
カルチャー エディターのKanakoが推薦
「13の理由」
希望を胸に転校してきたハンナは美人だし、男子にもモテるタイプで、本来ならスクールカーストの上位にいそうな女の子。でもだからこそ、普通に過ごしていても好奇の目で見られたり、反感を買ったり、嫉妬されたり、常に注目を浴びてしまう存在。ティーンエイジャー特有の、深く考えたわけではない浅はかな悪意がハンナを中心に負の連鎖を呼んでいくストーリーは回を増すごとに心が痛いけれど、ミステリ仕立ての展開は海ドラオタクの心も掴んで離さない展開。7本のカセットテープのA面B面に自殺の理由を作った人ひとりずつに、ハンナ自身が語りかけ、それを回想シーンで見せながら現在と過去を交錯させる演出も見事。
【ポイント】
同名の原作をセレーナ・ゴメスが気に入ってプロデューサーを務めたドラマ。青春の輝きと危うさ、取り返しのつかない若さ、悲しさに溢れていますがミステリとしても充分楽しめる!
【こんなタイプにおすすめ】
人に優しくなりたい人、サスペンスドラマが好きな人、ティーンエイジャーとよく関わる人
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「フリーバッグ」(フィービー・ウォーラー=ブリッジ脚本/フィービー・ウォーラー=ブリッジ、シアン・クリフォード、オリヴィア・コールマン)
皮肉屋で性欲は強め、怒りに駆られ悲嘆に暮れる……。現代のロンドンを生きる女性の心理を描き出す、抱腹絶倒かつ辛辣なドラマ。脚本・主演は劇作家でもあるフィービー・ウォーラー=ブリッジ。差し伸べられる救いの手をことごとく拒絶し、常に虚勢を張りながらも、癒しを求めるタブー知らずの女性フリーバッグを演じる。
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「13の理由」(ブライアン・ヨーキー制作/ディラン・ミネット、キャサリン・ラングフォード、ケイト・ウォルシュ)
自殺したある高校生の女の子をめぐるストーリー。美人な彼女はなぜ命を絶ったのか。実は彼女はその13の理由をカセットテープに残していて……。プロデューサーは、同作を気に入ったセレーナ・ゴメス。