子供を持たないことについて、私たちの意見
ジェニファー・アニストンの『ハフィントンポスト』への寄稿文をきっかけに明らかになった、女性が子供を持たないことについて、未だに根強くはびこる社会の偏見。この問題に向けて一石を投じる、女性ジャーナリストやライターたちの意見をまとめて紹介。US版エルより。
子供を産まないことは、なぜ依然として「社会的物議をかもすもの」として考えられているのだろうか。先日、ジェニファー・アニストンが『ハフィントン・ポスト』に寄稿した、度重なる彼女の妊娠疑惑報道についての意見表明は、この問題に光を当てた。
彼女は“非常識で心をかき乱す”絶え間ないメディアからの監視について、鋭く指摘すると同時に、世の中には「女性の価値を結婚や子供がいるかどうかで判断する」暗黙の同意があることについて意見を述べている。これは確かに彼女の言う通りで、女性ついて説明するときに、結婚歴や子供の有無に焦点を当てたものがいかに多いか。アニストンは「女性は結婚して子供がいなければ、何かしら不完全で、失敗して、幸せではないという考えが根底にある」と書いている。
米国勢調査局の最新データによると、アメリカの15~44歳の女性のうち半数は子供がいない。それには様々な理由がある。今はまだいないだけ。事情により持つことができない。あるいは単に望んでいない。つまり、誰かが妊娠しているかどうかを決めてかかったり、探ったりすることは、単に個人的なレベルで迷惑なだけでなく、アニストンの経験で明らかにされたように、驚くほど規範的だし、自分の人生を生きる女性の歩みを邪魔するものなのだ。
女性は子供を持つものだ、という根強くはびこる考えに反して、実際には子供を持たない女性は一定数いる。彼女たちはそれぞれの道を歩んできて、それぞれ異なる物語を持っている。それらの物語を聞いたり読んだりして、さらに伝えていき、そして、家族のつながり如何に関わらず、すべての女性を祝福することによってのみ、私たちはより良い方向へと進むことができる。
ここでは子供を持たない女性について、当事者として、あるいは客観的立場から書かれた、説得力あふれる文章を紹介する。
Translation & Text: Naoko Ogata Photo: Aflo、Getty Images