特集 2015/10/5(月)

音楽と官能。私たちの生活に欠かせないこのふたつを、音楽に精通するエッセイストでありディレクターの湯山玲子さんが大胆に、かつ深く語りつくす連載「エロスと音楽」。第3回目は、夏から秋へと移りゆく季節の官能を表現した曲をセレクト。情感あふれる音色とともに、官能指数も「その気」もアップすること間違いなし!

>
<

photo : Getty Images

1/3

季節の移ろいと「人肌恋しさ」がいざなうセクシー

地球温暖化の影響で、9月はまだまだ暑く、夏の範囲内。そうして、9月の終わりから、10月第2月曜の体育の日ぐらいまでが、夏の終わりアンド秋の始まりの、一瞬の端境の季節となる。半袖やコットンの長袖のシャツに包まれた身体に、ギリギリ涼しい、と感じる秋風が通り過ぎていくこの初秋の肌感は、ずばり「人肌恋しい」という言葉がうってつけ。私なんぞ、昨晩、ワインの酔いを覚まそうと、恵比寿から自宅に向かってそぞろ歩いていたときに、突如このモードに襲われ、住宅街をふらふら歩いていたどこぞの家ネコを捕獲して、人肌ならぬネコ肌を堪能してしまいましたよ!
 
官能、つまりセクシーは必ず、「変化」という環境に現れる。たとえば、おしとやかだった女が、ベッドでは豹変、というシチュエーションは、オトコ連中の大好物だし、少女や少年が大人になるときに周囲に放つ色気と美については、多くの芸術作品をはじめとして、ジャニーズの少年たちでもって証明済みでもあるのだ。
 
つまり、四季の変化はすべて、色っぽいということになるが、特に夏から秋の、hot→coolの変化は、そこに前述の「人肌恋しさ」が加わるだけに、セクシー度数はマックス。ひと夏の恋、と巷ではいうが、そういった、魔が差すようなワンナイトスタンドは、この移ろいの季節に最も多いのではないか!? と私は思っている。

「【第3回】ホット×クールの合わせ技が火をつける、初秋の官能」トップへ
  • 湯山玲子(ゆやま・れいこ)/著述家。ディレクター。日本大学藝術学部文藝学科非常勤講師。学習院大学卒。サブカルチャーからフェミニズムまで横断したコラムで人気。著作に『女ひとり寿司』(幻冬舎文庫)、『クラブカルチャー!』(毎日新聞出版局)、『女装する女』(新潮新書)、『四十路越え!』(ワニ ブックス)などがある。最新作『男をこじらせる前に 男がリアルにツラい時代の処方箋』(角川書店)では、“男のこじらせ”を分析し、ヒット中。
     
    公式ホームページ/http://yuyamareiko.blogspot.jp/

    『エル・ジャポン』11月号(発売中)の「プロ彼氏」特集では、湯山玲子さんが日本男子の意識、生き方の変化を鋭く考察中。そちらもお見逃しなく!

SHARE THIS ARTICLES

前の記事へ特集一覧へ次の記事へ

CONNECT WITH ELLE

エル・メール(無料)

メールアドレスを入力してください

ご登録ありがとうございました。

ELLE CLUB

ようこそゲストさん

ELLE CLUB

ようこそゲストさん
ログアウト