キャリアお悩み相談室【Vol.1/『AERA』編集長・浜田敬子さん】
ワークガールにとって仕事に関するお悩みは尽きないもの。6月に開催された働く女性のためのイベント「エル・ウーマン・イン・ソサエティ」に登壇した『AERA』編集長の浜田敬子さんが、読者のリアルな声に回答。女性ならではの働き方やキャリアアップの悩みにズバリお答えします!
感情的になったときは一晩おいてから
お悩み4
仕事で人を注意するときに「女性らしくない」と言われます。
浜田さんの回答
叱る、怒るって難しいですよね。私も管理職になって10年以上経ちますが、いまだに慣れません。しかも、ときどき「あ~、あんな言い方しなければよかった」と、落ち込むこともあります。
叱る、怒るときってあまり男性らしさ、女性らしさは関係ないと思っています。私も管理職になりたてのころは、年上の男性部下もいたので、ナメられてはいけないと思って、厳しく振る舞っていました。でも、結局それでは相手も態度を硬化させて、こちらの伝えたいことがなかなか伝わらないどころか、余計な感情の摩擦も生まれてしまいます。それって職場にとってマイナスですよね?
私も叱ることではいろんな後悔もしたので、社外の女性管理職の先輩たちにどうやって怒っているか、相談しました。共通していたのが、感情的にカーッとなったときこそ絶対にその場で怒らないということ。自分も感情的になっているので、結局言いたいことが整理できてなかったり漏れていたりして、肝心の内容が伝わらない。可能であれば、一晩おいて、自分のなかで注意することをメモにする、みんなの前で怒るのではなく、別室などで一対一になって怒る、などのコツを伝授してもらいました。
今もそれは心がけていますが、そうは言っても、カチンとくることはあります。まだまだ100%実行できているとは言いませんが、それでも意識しているだけでも違うと思っています。
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浜田敬子さん/『AERA』編集長
1989年朝日新聞社入社、前橋、仙台支局や『週刊朝日』編集部を経て'99年から『AERA』編集部。女性の生き方や雇用問題などを取材、2004年から同副編集長。2013年に同編集長代理、2014年4月から現職。一児の母。テレビ朝日「モーニングショー」の火曜日レギュラーコメンテーターなども務める。
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