特集
2018/05/04(金)

ワークシーンで実践! 印象アップの声の使い方講座

そこのあなた、「声」で損をしていませんか? ファッションやメイクといった見た目は就活でうるさく教えられるものの、客観視するのがなかなか難しいうえに、その効果も広く知られていないけれど、実は大切なのが声。そこで、ビジネスシーンで使える印象アップの話し方を、声とコミュニケーションのエキスパート、東京女子大学の田中章浩教授にASK。声が人に与える印象を正しく理解して、早速実践すれば滞っていた仕事もうまくいく⁉

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Photo: Getty Images

想定シーン:面接、営業、取引先とのやりとり

声テク2. 仕事を任される! 「信頼できる」と思われる声の出し方は?

https://www.youtube.com/watch?v=S_FqSrV2-mY
(ハリウッドの若手豪快女優にして人気者のジェニファー・ローレンスも声は低くて表情が豊か)

田中先生のAnswer:低めの声で抑揚をつける

印象には顔と声のギャップが大きく左右しています。20代学生に顔画像と音声を組み合わせて見せて調査したところ、声の基本周波数(≒声の高さ)は低ければ低いほど、抑揚が大きくなればなるほど知覚される声年齢は高くなりました。
 
いっぽうで、他人の年齢を推定するとき、声と顔(見た目)両方の影響を受けて判断していることがわかりました。その際、顔年齢のほうが推測に強い影響を与えていました。つまり年齢を推定するとき、人は顔を頼りにしがちだということなのですが、「顔から推測できる年齢」と「声から推測する年齢」に違和感がある場合、人の印象に影響を与えることがわかったのです。実年齢より顔が若く見えるか老けて見えるかに関係なく、顔年齢よりも声年齢が上、つまり「この人の声は大人っぽいな」と感じた相手から受ける印象を調査したところ、「真面目さ」「大人っぽさ」「頼もしさ」がもっとも上昇することがわかったのです。
 
「信頼」を「頼もしさ」や「真面目さ」と言い換えれば、低くて抑揚がついている話し方がいいということでしょう。選挙で声が低い候補者は得票数が2割上がるという結果もあり、低い声は信頼につながりやすいといえます。ただし、頼もしさを出すと今度は「親しみやすさ」は減るため、声以外の表情などで補うといいでしょう。

(日本人女優で頼もしさといえばこの人! 天海祐希は低めの声で抑揚もばっちり)
https://www.youtube.com/watch?v=bawHQe7Oi0I&feature=youtu.be

Photo: Getty Images

損してる! やってはいけないNG例:うわずった声
声がうわずってしまうと信頼度は下がります。緊張してしまっても、意識して声は低めに。

(↓声からの信頼度という点で得をしているわけではないという声の持ち主は羽生結弦選手。逆に言えば声を補って余りある魅力の持ち主ということ)
https://www.youtube.com/watch?v=riwolKMymug

Realization: Mirei Hirose

  • ADVISER
    田中章浩/東京女子大学現代教養学部教授。博士(心理学)。東京大学大学院、早稲田大学高等研究所などを経て現職。コミュニケーションを支える認知メカニズムと、その文化差や個人差を中心に、視覚や聴覚などの五感を通して伝わる人間の多感覚コミュニケーションについて研究。新学術領域研究「トランスカルチャー状況下における顔身体学の構築—多文化をつなぐ顔と身体表現」で、顔と声からの多感覚コミュニケーション研究を展開中。
    http://tanakalab.sakura.ne.jp/

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