特集
2018/05/04(金)

ワークシーンで実践! 印象アップの声の使い方講座

そこのあなた、「声」で損をしていませんか? ファッションやメイクといった見た目は就活でうるさく教えられるものの、客観視するのがなかなか難しいうえに、その効果も広く知られていないけれど、実は大切なのが声。そこで、ビジネスシーンで使える印象アップの話し方を、声とコミュニケーションのエキスパート、東京女子大学の田中章浩教授にASK。声が人に与える印象を正しく理解して、早速実践すれば滞っていた仕事もうまくいく⁉

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Photo: Getty Images

想定シーン:電話対応

声テク1. 顔が見えなくても好印象! 電話で失敗しない声は?

https://www.youtube.com/watch?v=N2I85cPlhk0
 
  (確かに『ザ・コール』(’13)でもわかるように911のオペレーターははっきりと落ち着いた話し方をキープしている)

田中先生のAnswer:声は高くせずクリアに話す  
 
巷ではよく、電話では「声をワントーン上げるといい」と言われますが、実はあまり効果はありません。人の耳が聞こえる音はもっとも低くて20ヘルツ、最高で20,000ヘルツほどですが、電話で聞こえるのは3400ヘルツくらいまで。つまり高音部分をバッサリカットしています。重要なのは適度な声の高さでハッキリ話すこと。というのも、高音をカットして送受信される音声では「カ行」や「タ行」などの子音の区別がつきにくくなるため、口をハッキリと動かしてクリアに話すことが大切なのです。そうしないと、モゴモゴ話しているように聞こえるため、聞き取りにくく、それが認知的負荷になって相手にストレスが生じてしまいます。口をちゃんと動かしてしゃべることで、電話口での印象がきちんとしたものになります。
 
(↓若い女性の人気者は美しい声の人が多く、かつ滑舌がいい)
https://www.youtube.com/watch?v=98Fuq-PLpa8

Photo: Getty Images

損してる! やってはいけないNG: 台詞とトーンの食い違い  
肯定的な言葉を言っているのにトーンが暗いなど、台詞とトーンが一致していないと皮肉のように取られてしまいやすいです。対面では表情などで皮肉ではないと伝わりますが、顔が見えない電話ではとりわけ注意が必要です。

(↓電話でパーソナリティを判断するのはかなり困難。全米トップ司会者エレン・デジェネレスですら電話コーナーではいつも緊張している)

https://www.youtube.com/watch?v=gSh8ZZDOV50

Realization: Mirei Hirose

  • ADVISER
    田中章浩/東京女子大学現代教養学部教授。博士(心理学)。東京大学大学院、早稲田大学高等研究所などを経て現職。コミュニケーションを支える認知メカニズムと、その文化差や個人差を中心に、視覚や聴覚などの五感を通して伝わる人間の多感覚コミュニケーションについて研究。新学術領域研究「トランスカルチャー状況下における顔身体学の構築—多文化をつなぐ顔と身体表現」で、顔と声からの多感覚コミュニケーション研究を展開中。
    http://tanakalab.sakura.ne.jp/

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