フィリップ王配の父は家庭を放棄した“毒父”
チャールズという毒父の後ろでコントロールしていたフィリップ殿下という毒父。実はその父親も毒父だった。
1921年フィリップ殿下が生まれた翌年、クーデターに遭ったギリシャ国王子、父アンドレアスは死刑を宣告され家族とともにパリに亡命。アンドレアスは元王子であるだけに、やることもなく家を放置しがちで、娘4人を嫁がせると息子フィリッポス(フィリップ殿下)を7歳にして英国の寄宿学校へ送り込み、難聴ということもあり新しい文化に馴染むため人一倍努力を強いられていた妻アリスも放置。アリスが精神を患うようになるのを捨て置き、アンドレアスは数々の愛人をつくり、転々とした生活を送った。
病院生活を送る母アリスをたびたび面倒見たのは、夫ではなく息子のフィリップ殿下で、公務の間を縫って面会する姿がたびたび当時の写真にも収められている。そして最終的にはバッキンガム宮殿に引き取り、臨終に立ち会ったのもフィリップ殿下だった。このことからフィリップ殿下の父は、チャールズ皇太子と同じく家庭を顧みないネグレクト型の毒父だったことがわかる。
Photo: Aflo, Getty Images
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参考資料/『Prince Charles : The Passions and Paradoxes of an Improbable Life』、『Fifty Years the Queen: A Tribute to Elizabeth II on Her Golden Jubilee』、Channel4『Diana: In Her Own Words』、BBC、「Diana: The People's Princess」