特集 2014/12/10(水)
するもしないもあなた次第

ワークガールのためのセックスレス相談室

現代社会において、よく取り立たされる「セックスレス」問題。セックスは恋愛においてどこまで重要なの? もし、セックスレスでもそれ以外に満足していたら付き合い続けるべき? 結婚したら変わってしまうの?  20-30代の働く女子からヒアリングした、セックスレスにまつわるリアルなお悩みを、“女のプロ”の異名をとる川崎貴子さんが一刀両断。男と女の役割や思考の違い、社会的背景などを踏まえた分析をもとに、セックスレス問題への処方箋を出してもらいました。

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セックスレスに対して自分の思いを整理して

EOL:まずはじめに。今の日本は“総セックスレス時代”と騒ぎ立てられているほど、日常的にセックスをしていないカップルが多く、それが当たり前のようになっている状況だと思います。日本人男子の“草食化”、日本人女性の“肉食化”は本当に進んでいるのか。日本の現状をどうとらているのか、意見を伺いたいです。
  
川崎貴子さん(以下 K)確かに私の周りでも、セックスレスなカップルは多いですね。特に結婚の“先輩たち”である10年越え夫婦に(苦笑)。日本は住宅の狭さや長時間労働など、レスを後押しされる環境にあるとは思います。でも、特にレスが悩みだとは思っておらず、このままで幸せと言っている夫婦もいっぱいいますよ。ただ、ここで重要なのは、カップル双方が同じように「レスで無問題!」と納得しているのなら、ということ。不幸なのは、片方が、例えば男性側が頻繁にしたいのに女性側が応じたくないとか、カップルのセックス需要の総量が違ってしまっている人達なんですよね。
  
EOL:結局、どちらとも問題と思っていなかったら、OKということでしょうか。
  
K :私は問題ないと思いますよ。でも、“セックスレス”という状況に対して、一度整理してみた方がいいとは思っています。「もうお互いにときめかないから」なのか、「性欲が減退したから」なのか。女性に多いのは、「愛の確認として必要」とか「女性として見られているのかを確認したい」という自意識の問題だったりもします。また、「女としてセックスしていないなんて枯れていると思われないか」など、一般論に振り回されていて、結局自分自身の欲として落とし込んでいない。その辺りを皆さんとても混在させて、ストレスを溜めているケースが多いと思うんですよ。
  
EOL:みなさん葛藤してるんでしょうか。
  
K :「自分自身、性欲があまりないのは自覚しているけど、女としてレスでいいのだろうか」って、パートナーもそれでいいのならいいんですよ。自分の奥底から欲求が無ければ必要ないんです。女性誌などで“セックスで綺麗になる”なんていう特集を組んだりして、「女たる者、皆セックスをしなければ」って刷り込むじゃないですか。確かに女性ホルモンが活性化されたりすれば綺麗になるのかもしれないけれど、セックスに対して後ろ向きな人にも当てはまるとは到底思えないんですよ。その人自身の欲を満たすために必要か必要ではないのか、パートナーとの愛の確認作業として必要か必要ではないのか、そこをまずきちんと深堀して、整理した方がいいと思います。
  
>>次のページからは、川崎さんが具体的なお悩みに対してANSWER!

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photo : GettyImages

  • PROFILE
    川崎貴子/1972年生まれ、埼玉県出身。1997年に働く女性をサポートするための人材コンサルティング会社(株)ジョヤンテを設立。女性誌での執筆活動や講演多数。女性の裏と表を知り尽くし、フォローしてきた女性は1万人以上。「女のプロ」の異名を取る。9歳と2歳の娘を持つワーキングマザーでもある。著書に『上司の頭はまる見え。』(サンマーク出版)。現在、恋愛に関するコラム「酒と泪と女と女」をninoyaブログにて執筆中。http://ninoya.co.jp/category/ninoya_log/alcohol_lovers

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