ヘレン・ミレン、オスカーの多様性問題についてコメント
2年連続で俳優部門の候補が全員白人だったことから、多様性に欠けると批判を受けているアカデミー協会。ヘレン・ミレンがインタビューでこれについてコメントしたそう。
イギリスのテレビ局「チャンネル4」のインタビューに答えたヘレン・ミレン。「アカデミー協会を攻撃するのはフェアではないと思う」と語ったそう。「今年、この問題がこういう形で現れた、ということ。今までもそうだった」「オスカーを問題にする前に、映画界で起きていることを問題視しなくてはいけない」。「どういう映画が作られ、どうキャスティングされているか。そして脚本が書かれる段階まで遡らなくては。誰がオスカーを受賞するか、ということよりもそういうことの方が最終的な影響を及ぼすもの」と語ったそう。つまりアカデミー賞以前に、作品が作られる段階における多様性が問題だというのがヘレンの意見。
また、先日SAG賞で助演男優賞を受賞した『ビースト・オブ・ノー・ネーション』のイドリス・エルバについてもコメント。この作品はアフリカの内戦で戦う少年兵の物語だけれど、ヘレンは「イドリスはアカデミー賞にノミネートされるべき」としつつも「ノミネートされなかったのは、少年兵について描いた映画を十分な数の人が観なかったから。もしくは観たくなかったからね」と語ったとか。重いテーマの作品からは目を背けがち、というのは多様性同様、考えなくてはいけない問題かも。
text : Yoko Nagasaka