ブレイク・ライブリー、レイプのジョークに不快感
先週開幕したカンヌ映画祭。オープニング作品『Cafe Society(原題)』の監督ウディ・アレンに向けられたあるジョークを巡って、出演女優のブレイク・ライブリーが不快感を示したそう。
カンヌ映画祭で事件が起きたのは、映画『Cafe Society(原題)』のスクリーニングの会場。司会を務めたフランス人コメディアンのローラン・ラフィットが監督のウディ・アレンに対して「あなたはアメリカでレイプの罪で告発されていないのに、ヨーロッパで多くの映画を撮っているんですね」と言ったそう。
2014年に養女ディラン・ファローから「子どもの頃、ウディから性的虐待を受けた」と告発されているアレン。彼には事実婚状態だったパートナーのミア・ファローの養女スン=イーと関係を持ち、ミアと破局後、スン=イーと結婚したという過去も。そのため、罪には問われていないものの、虐待疑惑は限りなく黒に近い……という見方もあるそう。一方、映画監督のロマン・ポランスキーは未成年に対する性的虐待でアメリカで有罪判決を受け、ヨーロッパへ逃亡。それ以降はヨーロッパで活動している。司会者はアレンとポランスキーを比較して冗談を言ったもよう。
これに明らかに不快感を示したのがスクリーニングに出席していたブレイク・ライブリー。「レイプや同性愛者への差別、ヒトラーのことはジョークにするべきではない。理解するのに30秒くらいかかった。映画祭というものは映画やアーティストをリスペクトする場。こんなことは1940年代には起きなかったと思う。フレッド・アステアやビング・クロスビーが出てきて、あんなことを言うところは想像できない。面白くもないことをジョークにするなんて、あの場にいたアーティストはもっと失望している」とコメントしたそう。
アレンに対する疑惑問題をマスコミが追及しない、という批判の声も上がっているけれど、ブレイクの主張もその通り。ジョークにせずに指摘するべきだったかも。
text : Yoko Nagasaka