セレブコラム
2016/03/30(水)
立田敦子のセレブBUZZ/『レヴェナント:蘇えりし者』『スポットライト 世紀のスクープ』

いよいよ公開! この春観るべき、アカデミー賞受賞作2本

2月に発表されたアカデミー賞で栄冠に輝いた作品が、満を持して4月に日本公開! レオナルド・ディカプリオ主演のサバイバル劇『レヴェナント:蘇えりし者』と、カトリック教会のスキャンダルを暴いたジャーナリストたちの実話『スポットライト 世紀のスクープ』の2本。見どころをチェックして映画館へGO!

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(C) 2015 Twentieth Century Fox Film Corporation. All Rights Reserved. 

ディカプリオの真価を証明する作品に!

19歳のときに『ギルバート・グレイプ』で助演男優賞に初ノミネートされて以来、5度目のノミネートにして初受賞! レオナルド・ディカプリオの主演男優賞受賞は、まぎれもなく、今年のアカデミー賞授賞式のハイライトだった。
 
その実力は認められながらも“無冠のスター”といわれてきたレオにオスカー像をもたらしたのは、メキシコ出身のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の『レヴェナント:蘇えりし者』。正直、この映画が全米公開されるまでは、今年は、『スティーブ・ジョブズ』のマイケル・ファスベンダーあたりが本命かと思っていたのだけれど、この作品を見て確信した。“今年はレオ様の年”だと。
 
『レヴェナント~』は、アメリカの西部開拓時代の実在の男ヒュー・グラスを主人公とした、マイケル・パンクの伝記小説を原作とした物語だ。
 
1823年、アメリカ北西部。毛皮を得るために荒野でハンティングに繰り出した狩猟グループのひとりヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)は、ある日、熊に襲われ瀕死の重傷を負う。仲間のジョン・フィッツジェラルド(トム・ハーディ)らは彼を置き去りにし、その息子も殺してしまう。やがて奇跡的に命をとりとめたグラスは、復讐を心に誓い、フィッツジェラルドを追う。
 
雪が積もる荒野を行く旅路は、それだけで過酷だが、熊に襲われた傷だらけの体で、原住民に襲われ、凍りつく渓流を渡り、それでも生き続け、裏切り者を追う。シンプルなストーリーだが、想像を超えたとてつもない人間の意志力を、無精ヒゲを生やし、狂気に満ちた眼差しのレオは見事に体現してみせる。『タイタニック』以来、アイドル的なイメージがついていたレオだが、実は、10代の頃からその演技力は高く評価されていた。この演技は、まさにその真価を証明するものになったといっていい。
 
ちなみに本作は、アカデミー賞では12部門にノミネートされ、主演男優賞以外にも、監督賞、撮影賞(エマニュエル・ルベツキ)を受賞している。イニャリトゥ監督は、昨年も『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』で監督賞、作品賞を受賞している。去年は、“メキシコ人監督として初”という前置きがついたが、2年連続のこの快挙は見事!
 
3月23日(水)にこの映画のプロモーションのために来日したレオ様だが、地球温暖化の影響で北米には雪が少なく、雪を求めて南米までロケに出かけなければならなかったと語った。ライフワークとして取り組んでいる環境問題や今年のアカデミー賞で物議を醸し出した“ダイバーシティ”問題も内包している深みのある作品。さまざまな意味でレオ様を象徴する作品となった。

  • 『レヴェナント:蘇えりし者』
    監督/アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
    出演/レオナルド・ディカプリオ、トム・ハーディ、ドーナル・グリーソン
    配給/20世紀フォックス映画
    公式サイト/http://www.foxmovies-jp.com/revenant/
    2016年4月22日(金)~、TOHOシネマズ 日劇ほか全国公開

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text : Atsuko Tatsuta

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