セレブコラム 2014/5/30(金)
立田敦子のセレブBUZZ/第67回カンヌ国際映画祭

第67回カンヌ国際映画祭、受賞結果と注目作を振り返り!

2014年5月25日に幕を閉じたカンヌ映画祭。今後1年の映画のトレンドが決まるといわれるカンヌでの現地取材を終えた立田さんが、今年の受賞結果と今後注目すべき作品を解説!

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左からエイメリン・バラデ、レア・セドゥ、ベルトラン・ボネロ監督、アミラ・カサールの『サン・ローラン(原題)』組(写真上)。カンヌの華、マリオン・コティヤールはダルデンヌ兄弟監督作『トゥーデイズ・ワンナイト(原題)』に主演(写真下)。 photo : Getty Images

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多くの話題作が世界初上映に!

2014年5月14日から5月25日にかけて、南フランスのカンヌで開催されていた第67回カンヌ国際映画祭。1年を通して映画祭は世界中で開かれているのだけれど、ファッションにおけるミラノやパリのコレクションと同じように、今後1年間の映画のトレンドが決まる、最もプレステージの高い映画祭がカンヌ。そして、今年も多くの話題作が世界初上映!
 
オープニングを飾ったのは、フランスのオリヴィエ・ダアン監督がニコール・キッドマンを主役に迎えて撮った『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』。ハリウッド女優からモナコ公国のプリンセスとなった故グレース・ケリーを巡るミステリータッチのドラマ。モナコのレーニエ公がグレース・ケリーを見初めたのも、カンヌ映画祭だったことを思えば、まさにオープニングにふさわしい作品だった。
 
この『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』に象徴されるように、今年は伝記作品が多かったのが特徴。コンペティション部門だけでも、19世紀の英国の風景画家ウィリアム・ターナーの半生を描いた『ミスター・ターナー(原題)』(マイク・リー監督)や20世紀を代表するファッションデザイナー、イヴ・サンローランをギャスパー・ウリエルが演じ、レア・セドゥやルイ・ガレルなど若手人気俳優が脇を固めた『サン・ローラン(原題)』(ベルトラン・ボネロ監督)。さらに、1930年代にアイルランドでダンスホールの建設を通して自由を勝ち得ようとしたジミー・グラルトンを描いた『ジミーズ・ホール(原題)』(ケン・ローチ監督)やロサンゼルスオリンピックの金メダリストであるレスラーの兄弟のスポンサーだった富豪が引き起こした悲劇的な事件を描いた『フォックスキャッチャー(原題)』なども実話を元にした作品。“事実は小説より奇なり”というけれど、現実に起こる事件が想像を遥かに超える昨今の世相が映画製作にも反映されているのかもしれない。

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text : Atsuko Tatsuta

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