出雲の御霊の傍らで湯と古代食の愉悦に浸る
湯の川温泉「松園」/島根県出雲市
リトリーター/渡邉季穂さん[トータルビューティサロンuka代表、トップネイリスト]
同行者/山本浩未さん[メイクアップアーティスト]
滞在時期/2015年11月上旬
理想的な美容&健康食といわれる古代食を堪能
食物繊維とたんぱく質のバランスが絶妙で、理想的な食事と言われている古代食がいただけるお宿ということで、いちど行ってみたいと思っていたのが、出雲にある「松園」。空港から近く、出雲大社までも2駅とアクセスもよいと知り、ちょうどその時期が方位的にもよかったこともあって「これは行くよね!」「行く!」ということでメイクアップアーティストの山本浩未さんと2泊3日のリトリートを決行しました。古代食は文献などから再現したそうで、いにしえの食卓に並んだ穀類は自家栽培の黒米、赤米、きび、ひえ、あわ。お肉はその頃はイノシシ、キジ、シカなどのいわゆるジビエを食べていた模様。で素材の豊富さにまずびっくり。40種類くらいの食材が使われていたと思います。日本で最初に作られたチーズと言われる古代の乳製品「酥(そ)」や、牛乳を精製した濃厚な液汁「醍醐(だいご)」もいただきました。もっと素っ気ないものかなと思っていたのですが、現代人の味覚に合わせて丁寧に味付けがなされていました。好奇心と美食の両方が叶って、ふたりとも大満足でしたね。
自分を出せる神社も、私には大切なリトリート
食事だけが古代なのではなく、客室も古代の宮殿をイメージした茅ぶき屋根の高床式の離れがあるのも「松園」の魅力です。まるで古代にタイムスリップしたような非日常を味わいました。温泉は源泉掛け流しの三大美人湯。身体を休め、脳を休め、心を休め、とことん自分を甘やかすのに申し分のない環境が整っていました。そして神秘的なパワーに溢れた出雲大社のすぐそば。少し離れてはいるけれど併せてお参りするとよいと聞いていた美保神社まで足を伸ばしました。常に方位を意識しているわけではないけれど、よい方角をまわることは、よりパワフルな心のリセットにつながると信じています。「信じる者は救われる」です!
photo:Kiho Watanabe
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渡邉季穂
Kiho Watanabe/サロンワークと媒体でのクリエイティブを中心に、セミナー講師としても活躍。ケアを大切にした独自のネイル技術の普及に務め、後進の育成にも尽力。個性を活かしライフスタイルをも考慮した、ナチュラルかつシンプルなデザインに定評がある。
http://www.uka.co.jp/
湯の川温泉「松園」
本館のほかに、古代の宮殿をイメージした高床式の離れが特徴の湯宿。古代食を再現した夕食など、まるで奈良・平安の時代にスリップしたような滞在が叶う。温泉は龍神(和歌山)、川中(群馬)温泉と並ぶ日本三大美人湯のひとつ。
島根県出雲市斐川町学頭1683-5
tel. 0853-72-0024
高床式離れ 1名¥28,080~(1泊2食・1室2名 税サ込)
http://www.shouen.jp
text:Motoko Nomura